2012 Fiscal Year Annual Research Report
水を注ぐだけで始まる生殖現象観察実験教材の研究開発
Project/Area Number |
22500805
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
前田 桝夫 福井大学, 生命科学複合研究教育センター, シニアフェロー (10020140)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 科学教育 / 植物生殖現象 / 教材キット / シダ・裸子植物 / ミズワラビ・カニクサ / イチョウ / 顕微鏡 / 無菌技術 |
Research Abstract |
あらかじめ無菌処理した2種類のシダ植物胞子(カニクサLygodium japonicum Sw.,ミズワラビ Ceratopteris richardii)を用いたプロトタイプの生殖現象観察キットは完成し、使用説明のための資料映像も撮影した。この教材を実際の現場で使用し改良を図ることは、今後の課題として残った。今回開発のキットは無菌技術を用いていることから、生殖現象の配偶子観察にとどまらず、実験の展開や拡大には無菌技術の継続が必要である。無菌技術を簡単に利用するために必要なクリーンベンチを安価で簡易型のものを試作した。試作タイプのクリーンベンチは規格化して作製することにより安価に学校現場で展開できることが確認できた。生物実験教育で無菌技術の援用を図るには児童生徒の実生活とどのように関わり合いを持ち、利用されているかについて記述した、無菌についての副読本も必要であることが未来の科学者養成講座等を担当して確認された。そのほか、裸子植物の生殖現象の観察材料としてイチョウを選択した。イチョウは花粉で受粉し雌花の珠孔内で花粉は発芽分化して雄性配偶体として4か月にわたり花粉管として成長したのち、2つの精子を形成し、受精する。イチョウはシダ植物の精子による受精と花粉の精細胞による植物の生殖進化を概観することができるソテツとともに唯一の植物である。イチョウの精子を観察することはその精子としての寿命が短く(精子と卵細胞との受精が短い期間で終了する)、極めて観察が困難であるが、精母細胞の段階の花粉管を培養することにより、精母細胞の分裂から2つの精子の形成、成熟精子の過程を容易に観察できるハンギングドロップ法を開発した。 、
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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