2011 Fiscal Year Annual Research Report
インストラクショナルデザインに基づいた教材開発のための授業・教材設計ツールの開発
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22500938
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
佐々木 茂 帝京大学, 理工学部, 准教授 (70328087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
度辺 博芳 帝京大学, 理工学部, 准教授 (40240519)
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Keywords | 教育工学 / インストラクショナルデザイン / 教材開発 / eラーニング / 授業・教材設計ツール / 授業アウトライン / コンテンツアウトライン |
Research Abstract |
質の高いWeb教材開発には,インストラクショナルデザイン(ID)のモデルに沿って授業全体の構成や流れを設計すると同時に,教材そのもののページ構成や詳細な内容などの設計も必要となる.申請者らは授業の設計を「授業アウトライン」として,教材の設計を「コンテンツアウトライン」として作成する手法を提案し,その手法に沿ってeラーニング授業の設計および教材の開発を行っている.教材の評価・改訂に際し,IDモデルに沿って授業や教材の設計作業を行うことや,2つのアウトラインの編集作業などが煩雑であり,これらの作業をもっと効率的に行えることが求められる.本研究では,申請者らの提案する授業および教材の設計手法に沿った授業および教材設計を支援するツールを開発することを目的としている.平成22年度は,提案する授業設計および教材設計・開発の手法をシステマティックな手順として構成し直し,その手順に沿った授業および教材設計を支援ツール(COEdit)のプロトタイプを作成した.平成23年度は,インターフェースをMS-Wordのアウトラインと同様のものに改良するとともに,実用に耐えうるようプログラムの安定性を向上させた.さらに,独立したアプリケーションとして作成した本ツールを,Webサーバ上のデータベースを利用してデータを共有できるツールとして開発する準備を行っている.一方,授業アウトラインおよびコンテンツアウトラインを用いて,教材の評価及び改善を行う実践を行っている.これは学生アシスタントにも参加してもらい,申請者らの開発したツールを用いて授業・教材の評価・改善プロセスを実施し,一部の教材を作りなおす試みである. これらの成果については,現在学会等での発表の準備を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在,授業・教材設計ツールは,主としてユーザインターフェースを提供するJavaアプリケーションの部分はほぼ完成している.また,本ツールを用いた教材の評価・改善の実践も,学生アシスタント参加のもと実施できている.この実践結果からツールの評価と改善を行いつつ,webサーバ上のデータベースを利用したwebアプリケーションへの展開についてはこれから実装することになる.以上のことから,本研究はおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において申請者らが提案する,授業アウトラインとコンテンツアウトラインを用いた授業・教材設計手法を用いた,教材開発実践を引き続き行うことを計画している,その中で,本研究にて開発している,授業・教材設計支援ツールをこれらの実践において活用しつつ,ツールの評価・改善を図っていく.これまでの教材開発実践から,教員と教材開発支援者が,一元管理されたデータを共有できる仕組みが求められていることから,本ツールを,webサーバ上のデータベースで教材開発に関する情報を共有できる機能を持ったプログラムへと発展させていくことも今年度の課題である.教材開発の実践は1年を通して行う予定である.また,データベースを利用したプログラムの開発は,12月中をめどに行う予定である.さらに,これらの研究結果の発表等にも取り組んでいく.
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