2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500957
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
新井 紀子 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 教授 (40264931)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 教育工学 / グループウェア / 教育の情報化 / オープンソースソフトウェア |
Research Abstract |
本研究では、NetCommonsを基盤として学校情報化のためのワンステップシステムの研究開発を行う。 平成25年度はこれまでの共同研究を実施している各県の教育センター・研究所からのヒアリングに基づき本研究の最終成果物である「学校情報化のためのワンステップシステム」の仕様の策定を行った。導入・メンテナンスコスト、保護者及び教員が情報取得のために用いる端末形態の特徴、セキュリティ課題等について多角的に検討した結果、(1)PHP用の高速開発フレームワークCakePHPの採用(2)RESTに基づく開発(3)リスポンシブデザイン(4)利用者視点のディペンダビリティの確保(5)コードルールのドキュメント化(6)情報再利用のためのAPI設計の徹底(7)多言語対応(機械翻訳API対応)(8)LAMP環境を含む外部環境への依存関係の記述と利用規約の明確化(9)自動テストを開発方針とし、NetCommons2の基本設計を踏まえたた上で、個人情報保護・著作権保護・組織リスク管理を(運用ではなく)システムが「自然に遵守を支援する」仕様を策定した。 また、NetCommonsユーザカンファレンスを開催し、①印西市内の全小中学校を含む導入事例②山形県高畠高等学校でのグループウェアとしての活用事例③国立教育政策研究所の教育情報共有サイトの構築事例④岩手県における災害時等における学校の情報発信力等向上事業、等の事例を300人を超えるユーザと共有した。特に山形県におけるグループウェアの活用事例のビデオ作成に協力し、公式サイトを通じて共有を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
昨今の公的機関のウェブサービスに対する悪意のある攻撃の頻発を受け、(計画段階では予定していなかった)ソフトウェア工学研究者から専門的知識の提供を求め、成果物である学校情報化のためのワンステップシステムのメンテナンス性・セキュリティ向上のための検討を行い、仕様に反映した。 また、社会貢献・産業界への技術移転のひとつとして、日本ユニシス社が内閣府から受託した「オープンデータの推進のためのデータカタログの在り方に関する調査」に協力した。その結果、日本政府のオープンデータカタログ(試行版)にNetCommonsが採用された。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は本研究の最終年度である。よって、平成25年度に策定した仕様に基づき学校情報化のためのワンステップシステムを完成させ、オープンソースとして提供することを目指す。また、NetCommonsユーザカンファレンスを開催し、NetCommonsに集約した学校情報を再利用した新たなサービスへの展開について関係諸機関と検討する。
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Research Products
(1 results)