2012 Fiscal Year Annual Research Report
完新世の岩木川デルタの発達過程と人為の影響に関する考察
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22500983
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
小岩 直人 弘前大学, 教育学部, 教授 (70296002)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 汽水 / 完新世 / 土砂動態 / 湖容積 / 地形環境変遷 |
Research Abstract |
本研究は,過去に地球規模での気候変化などの環境変化に伴って地形が形成され,現在において人為による環境の維持が強度に行われている青森県岩木川下流の十三湖および岩木川デルタ地域を例に,完新世以降の地形環境変遷,および人為のインパクトによって生じた地形変化を定量的に把握し,両者を比較・検討するものである. 平成24年度は,平成22年・23年度において実施してきた「①千年オーダーのタイムスケールでの十三湖の汽水環境の成り立ちの解明」「②縄文海進(約6000年前)以降の自然状態,および人為のインパクトが及んだ近年の状態における,土砂の堆積量(および堆積速度)の見積もり」に関する整理,とりまとめをおこなった.具体的には,これまで収集した既存のボーリング資料,本研究において実施したボーリングコアの資料を用いて,千年オーダーのタイムスケールでの地形環境変遷をまとめ,完新世の十三湖が大きな環境変化を受けてきたこと,現在の汽水環境が脆弱なものであることを指摘した.さらに地理情報システム(GIS)を援用し,津軽平野における土砂の空間分布を明らかにし,縄文海進以降の十三湖の容積量の変化や,岩木川の土砂供給量の変遷を検討した.くわえて,近年の十三湖を取りまく環境変遷を明らかにするため,十三湖の深浅測量データからの湖底地形変化を検討し,数年間のタイムスケールでの地形変化,土砂堆積量を明らかにし,長期間のタイムスケールおよび近年の土砂動態を定量的に把握を行った.これらの成果の一部は,地球惑星科学連合大会で発表し,第四紀研究(日本第四紀学会)へ投稿を行った(校閲中).
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)