2012 Fiscal Year Annual Research Report
大規模「扇状地」と沖積扇状地の区分―河成扇状地の国際的再確認に向けて―
Project/Area Number |
22500984
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
斉藤 享治 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60170495)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 沖積扇状地 / 巨大扇状地 / 河成扇状地 / 集水域面積 / 扇面面積 |
Research Abstract |
全体的な目標は,「湿潤地域の河成扇状地も沖積扇状地である」ことを国際的に再認識させることである。その際,問題になるのが,河成扇状地とともに沖積扇状地ではないとされた,大規模「扇状地」(巨大扇状地)が沖積扇状地であるかどうかである。大規模「扇状地」と沖積扇状地とは,集水域面積と扇面面積の関係式によってほぼ区分できる状況になった。ただし,コスタリカのヘネラルバレーとアメリカ合衆国のサンワキンバレーに発達する扇状地群は,巨大扇状地と同様に,相対的に扇面面積が大きくなっている。その理由を明らかにすることが本研究の目的である。 昨年度は,ヘネラルバレーでの現地調査などにより,相対的に扇面面積が大きな理由が,Kesel(1985)の計測ミスであることを確認した。今年度は,修正されたヘネラルバレーおよびコスタリカ全体の集水域面積と扇面面積の関係式は,ニュージーランド,日本,台湾,フィリピンで得られた関係式と同様の傾向を示すことを明らかにした。これらのことから,ヘネラルバレーの関係式からは,巨大扇状地が沖積扇状地の一員であることは指摘できないことも明らかにした。一方,巨大扇状地と沖積扇状地とは,集水域面積と扇面面積の関係式によってほぼ区分できるので,「湿潤地域の河成扇状地も沖積扇状地である」ことを主張できるようになった。これらのことを,埼玉大学教育学部地理学研究報告で「コスタリカにおける扇状地の分布と携帯」として報告した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)