2010 Fiscal Year Annual Research Report
長期極軌道衛星センサの補正および改良植生データセット生成に関する研究
Project/Area Number |
22510003
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
樋口 篤志 国立大学法人 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 准教授 (90324384)
|
Keywords | 環境計測 / リモートセンシング / 衛星データ補正 |
Research Abstract |
近年の気候変化に対する植生応答を調べる上で地球観測衛星によるグローバルモニタリングは有効である.2000年代以降は高精度の衛星搭載光学センサにより,陸域モニタリングは充実している一方,以前は米国気象海洋局(NOAA)が運営する極軌道衛星(NOAAシリーズ)搭載のAVHRR(Advanced Very High Resolution Radiometer)のみであり,長期陸域応答を調べる上でNOAA/AVHRR利用が前提となる.NOAA衛星群は1982年から運用を開始した長期観測ミッションであり,観測軌道制御が少ないことが特徴で,打ち上げ初期から運用末期に向けて赤道通過時間が遅くなる問題がある.可視,近赤外波長の観測データには自然変動に加え,人為的な影響を受ける.本研究はNOAA/AVHRRベースの植生データセットの再構築を目指し,全球データ収集・グローバル基礎データ生成,絶対校正の実施を行い,センサ補正を行う. 本年度は初年度として以下の研究を実施した. 1.既存の植生データセットの問題点の洗い出し:複数ある植生データセットのうち,PALデータについて問題点の洗い出しおよび,その補正についての研究を行った. 2.所属機関で受信したNOAA/AVHRRデータを用いた絶対校正手法の試行:千葉大で受信公開している日本付近のNOAA/AVHRRデータを用いて可視・近赤外波長の絶対校正の試行を行い,全球適応の基礎データとした. 3.NOAA-14号の全球データ処理:既存の植生データセット中最も悪い期間であるNOAA-14号のデータセットを作り直すため,オリジナルデータ(GAC)を入手し,全球合成処理に繋がる前処理を行った.
|