2011 Fiscal Year Annual Research Report
不確実性下のワン・ショット意思決定理論体系―その確立と経営への実証
Project/Area Number |
22510144
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
郭 沛俊 横浜国立大学, 国際社会科学研究科, 准教授 (60325313)
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Keywords | ワン・ショット意思決定理論 / フォーカス・ポイント / 可能性度合い / 満足度 / 後悔度 / 保健医療システム / 流通チャンネル |
Research Abstract |
1.「繰り返せない一回限りの意思決定問題」をワン・ショット意思決定問題(one-shot decision)と名づけ、世界で初めて、ワン・ショット意思決定理論(one-shot decision theory)を提案した。ワン・ショット意思決定理論では、二段階意思決定アプローチがある。第一段階では基本事象の起こる不確実さを可能性分布によって表す。基本事象の起こりうる可能性と、もたらされる結果の満足度を選択要因とし、基本事象を選別する基準を用いて、最適化問題によって、基本事象を選び、選ばれた基本事象を焦点事象(とする。第二段階では選択肢毎に選ばれた焦点事象に基づき、焦点事象がもたらす結果の満足度によって各選択を評価し、最適選択肢を決める。 第一段階では、意思決定者の不確実さと満足度に対して異なる態度から、十二タイプの焦点事象を提案し、各種の焦点事象の持つ特性と互いの関係を明らかにした。 確率分布(くじ)を選ぶ期待効用関数最大化理論、ゲインとロスからなるプロスペクトを選ぶプロスペクト理論と比べ、ワン・ショット意思決定理論では焦点事象を選ぶことに特徴がある。 2.数理計画法を用いて、保健医療システムの国際比較を行なった。データはOECD(Organization for Economic Co-operation and Development)からである。 3.複数の販売チャンネルが存在する場合において、各チャンネルに属するリテイラーの間及び生産業者との間にウィン-ウィンの関係を構築する戦略をゲーム理論に基づき、分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際学術ジャーナルIEEE Transactions on SMC, Part Aに論文「one-shot decision theory」を掲載することができた。研究の計画に記載していなっかた多段階ワン・ショット意思決定理論を展開している。
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Strategy for Future Research Activity |
国際学術ジャーナルIEEE Transactions on SMC, Part Aに論文「one-shot decision theory」を掲載することによって、ワン・ショット意思決定理論の基盤が出来上がった。これから、理論の更なる展開と実証に務めることである。
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Research Products
(6 results)