2011 Fiscal Year Annual Research Report
メガシップ対応の革新的コンテナターミナルレイアウト設計手法の開発
Project/Area Number |
22510149
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
今井 昭夫 神戸大学, 海事科学研究科, 教授 (40160022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 悦子 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (60311784)
新谷 浩一 大島商船高等専門学校, 商船学科, 准教授 (60290798)
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Keywords | メガシップ / コンテナターミナル / 両舷荷役 / バース割当問題 |
Research Abstract |
1万TEU以上のコンテナ積載能力のある超大型コンテナ船(以下、メガシップと呼ぶ)を日本の港湾に寄港させるには、従来のコンテナターミナルとは根本的に異なるデザインのターミナルを建設して、メガシップの迅速な荷役、ならびに同船からフィーダ船への効率的なトランシップを実現する必要がある。そこで本研究課題では、メガシップ対応のハブコンテナターミナルのレイアウトの合理的設計手法の確立と同ターミナルにおけるバース・岸壁クレーンの最適割当計画法を開発する。 今年度は、以下のことを行った。 (1)コンテナターミナル計画の元データとなる、寄港船の寄港パターンの予測に必要となる、コンテナ航路ネットワークの計画について研究し、国内誌に成果を発表した。 (2)昨年度開発した両舷荷役対応コンテナターミナルである、インデント型とフロート型のコンテナターミナルを想定し、その最適バース割当問題の近似解法を用いて各種計算実験を実施した。その成果を、現在欧文誌に投稿中である。 (3)バース割当問題は運用レベルの意思決定問題である。これをさらに拡張したターミナルの年間レベルの戦術的な意思決定問題である、バーステンプレート問題を取り組んだ。具体的には、ウイークリーサービスが基本であるコンテナ航路を前提として、1週間の計画期間内に寄港リクエストする船のバースウインドウを設定する問題である。この問題を、離散係留座標において検討した。10年前に開発した離散係留座標系での動的バース割当問題のための解法である、ラグランジュ緩和問題を用いた劣勾配法を改良して、バーステンプレート問題を解く。その第1段階として、バース割当問題に対する解の改善を行うために、劣勾配法の改良を行った。その成果を国際学会で発表し、さらに国内誌に論文として掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初計面では、平成23年度までで、最適ターミナルデザイン決定手法と、そのようなターミナルでの運用計画であるバース・岸壁クレーン割当法の開発を終える予定であった。しかし、実際には、最適ターミナルデザイン決定手法の開発には、戦術的なバーススケジューリング計画であるバーステンプレート問題を考慮する必要があることが判明し、平成23年度の後半ではこの問題の解法を取り組んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度では、バーステンプレート問題の解法に関して、本格的に研究を推進する必要がある。したがって、ターミナルデザイン研究における運用面の研究テーマである、バース・岸壁クレーン割当法の開発は、平成24年度内に完了することは、極めて困難な状況である。このテーマに関しては、平成25年度に新たな科学研究費の課題として申請するつもりである。
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