2010 Fiscal Year Annual Research Report
近傍構造と近似モデルを利用した効率的制約付き最適化手法に関する研究
Project/Area Number |
22510166
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
高濱 節子 広島修道大学, 商学部, 教授 (60186989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海生 直人 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (80148741)
廣光 清次郎 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (90043827)
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Keywords | 最適化アルゴリズム / 進化的計算 / Differential Evolution / 低精度近似モデル / 近似モデル / 機械学習 / 制約付き最適化 / Expensive optimization |
Research Abstract |
本研究は、多峰性の目的関数や厳しい制約領域を有する最適化問題、関数(特に、目的関数)の評価コストが高い問題など直接探索法によっても最適化が困難な問題に対して、近傍構造と近傍モデルを利用した効率的かつ汎用的な最適化手法を検討することを目的としている。本年度は、上記のような最適化問題を対象に差分進化(DE)を用いた以下の研究を実施した。(1)先行研究の成果である高速かつ頑健なε制約付き最適化手法であるεDEg(数値計算によるgradientを利用した突然変異を用いるεDE)を改良したεDEagを提案した。εDEagでは、εDEgに集団の多様性維持のためにアーカイブを導入するとともに、厳しい制約領域を有する最適化問題に対応するために新たなεレベルの制御方法を採用した。この研究は、2010 IEEE Congress on Evolutionary ComputationにおいてIEEE Computational Intelligence Societyが開催した"実数値パラメータを有する制約付き最適化"に関するCompetitionおいて最優秀賞を受賞した。(2)DEは高速かつ頑健な最適化法である一方、パラメータ制御によるアルゴリズムの調整が困難な方法である。本研究は、εDEにDEのアルゴリズムパラメータ(スケーリングパラメータと交差率)に対する適応制御とεレベルの新たな制御方法を導入したεADEを提案し、テスト問題に適用し、既存の様々な最適化手法の約半分の関数評価回数で安定的に最適解の高精度近似解が得られることを示した。(3)変数間に強い関連性がある問題に対応してDEを改良した。DEは変数間に強い関連性がある問題では探索性能が低下する。そこで、回転不変性を有する交叉を提案し、確率的に回転不変交叉を用いるDE(RIDE)を提案した。この研究は、制約なし最適化問題を対象として行い、13個のテスト問題に適用し、従来のDEと探索性能を比較した。その結果、ほとんど全ての問題において、RIDEの方が従来のDEよりも有効であることが示された。
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Research Products
(11 results)