2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520127
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
江藤 光紀 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10348451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城多 努 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (30423966)
辻 英史 法政大学, 人間環境学部, 講師 (80422369)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | オペラ / ドイツの文化政策 / 劇場文化 / アート・マネージメント |
Research Abstract |
本年度も月に1回程度のペースで研究会を持った。内容としては前年度3月に行った調査の結果の分析、関連情報の収集とその発表などである。それをベースに3名による共著論文を執筆した。まず6月に「ドイツの劇場運営(1)―ザールラント州立劇場とフライブルク劇場の事例を中心に」を、続いて11月に「同(2)―北ドイツの二つの劇場をめぐって」を完成した。 事例研究を重ねることで、ドイツの劇場の運営の実際を把握したうえで、現在置かれている問題点が見えてきた。それは要約すれば以下のようになる。公が多額の予算を支出して劇場文化を支えている事実はドイツ全土に見られるが、その方法や負担の程度は州や市、自治体ごとに異なっていること、したがって所在している地域の特性や歴史的な経緯が劇場運営に大きな影響を与えていること、また各劇場は東西統一以降グローバリゼーションの波にさらされたこともあり、一貫して厳しい局面におかれていること、旧東圏の状況は西に比べて概して厳しそうであること、それにもかかわらず多くの劇場がさまざまな工夫をしながら生き残ってきたこと、などである。 2013年3月にはこれまで扱わなかったタイプの劇場を選んで、さらに調査を行った。対象は近隣に大規模・中規模の劇場が林立しているヘッセン州立ヴィースバーデン劇場、規模が大きく、デュッセルドルフ、デュイスブルクという二つの都市にまたがって運営しているドイツ・ラインオペラ、劇場の座席占有率は高く市民から支持されながら、市の財政難によって運営の危機に直面しているハーゲン劇場である。これらの調査結果については、今後、さらなる分析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)