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2011 Fiscal Year Annual Research Report

軍記文学における〈中央〉と〈地方〉に関する多角的研究

Research Project

Project/Area Number 22520197
Research InstitutionSeisen University.

Principal Investigator

清水 由美子  清泉女子大学, 文学部, 講師 (40424303)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小番 達  名桜大学, 国際学群, 講師 (30424302)
栃木 孝惟  千葉大学, その他, 名誉教授 (10008956)
姫野 敦子  清泉女子大学, 文学部, 講師 (90334268)
Keywords中世文学 / 軍記文学 / 中央と地方 / 東国 / 辺境
Research Abstract

二年目にあたる23年度(ただし、22年度は10月より採用)は、共同研究としての進め方、研究会の開催形式などが軌道に乗り、ほぼ月に一回の月例会を中心に進めることができた。月例会では、22年度の南海道の検討に続いて東海道の検討へと進み、さらに東山道へと拡げて、各軍記作品におけるそれぞれの地方関連記事に関して分担して発表、さらに全員で分析・検討するという方法で着実に積み重ねてきた。その上で、9月には初期軍記から室町期の軍記作品にまで広く見通した研究で実績のある東北大学教授佐倉由泰氏を招いてシンポジウムを開催、軍記研究者や大学院生に広く周知して20人超の参加を得て、活発に討議を行うことができた。その際に佐倉氏が、東海道という一地方の持つ独自性として「鎌倉」という拠点を持つという点を指摘された。この指摘は、以後、東山道へと視野を拡げるに当たっての方向性を示唆してくれたように思われる。つまり、「地方」と一言でくくっても、もちろん、それぞれの事情は異なり、それに従って「中央」との関わりも異なってくるということを確認するに至ったのである。そうした観点から東山道に関しては「辺境」がキーワードとして浮かび上がり、現在はそうした点も踏まえて検討し、分析も深めつつある。また、南海道についても、「宗教」というキーワードでくくれるようであり、再び検討をはじめている。このようにそれぞれの地方の独自性を踏まえた上で、中央と地方の関わりを、政治・歴史・宗教といった広い視野で分析した上で、それらの共通点を抽出して、一つの方向性に帰納していくことが今後の課題である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の計画では、23年度中に東山道に関する検討を終え、24年度は西海道・北陸道へと進める予定であったが、東山道に関わって外部講師を招待してのシンポジウムの開催が後れている(24年7月に予定)。各作品での東山道関連記事の分析、先行研究の確認、招待する講師のこれまでの研究の内容の確認などに予想以上に時間がかかったため。

Strategy for Future Research Activity

最終年度である24年度は7月の東山道に関するシンポジウム(講師として鹿児島国際大学教授野中哲照氏を予定)への取り組みから始める。さらに西海道・北陸道へと分析の範囲を拡げ、すでに述べたように、当初の目標よりもさらに高い目標を掲げつつ2年半の成果をまとめ、公表へ向けて準備を進める。文字媒体での報告書の刊行を予定。

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Published: 2013-06-26   Modified: 2014-05-20  

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