2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520345
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青柳 悦子 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (70195171)
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Keywords | アルジェリア文学 / 北アフリカ研究 / ポストコロニアル / フランス語圏文学 / 多言語状況 / マグレブ文学 / アルジェリア |
Research Abstract |
本年度は、アルジェリアの現代文学状況の概観を得、今後の研究の基礎とするために以下の研究活動をおこなった。 1.文献研究:アルジェリアの文学の中心であるフランス語表現文学について、植民地時代および独立後の文学史の概観、背景となる歴史の再認識、言語・社会状況の調査をおこない、基礎知識を固めた。独立前の時期の創始期の古典作家(ムールード・フェラウン、カテブ・ヤーシーン、ムハンマド・ディブ、ムールード・マムリ、マレク・ハッダドら)、独立後の模索期の作家(ラシッド・ブージェドラ、アシア・ジェバールら)、90年代テロリスムの時代以降を描く現代作家(ターハル・ジャウット、ラシッド・ミムニ、プアレム・サンサール、アヌアール・ベンマレク、ヤスミナ・ハドラら)、フランス移民作家(ラバフ・ベラムリら)、アラビア語表現作家(アフラーム・モステガーネミー、ワシニー・ラレジら)などを鳥瞰してアルジェリア現代文学の流れを押さえた。 2.実地調査・研究交流:平成22年10月23日~11月25日の約一カ月間、主に首都アルジェに滞在して、現地での文学関係の資料状況の調査、社会状況の調査、文献資料の入手、研究者・ジャーナリストなどとの交流をおこなった。また11月8・9日にアルジェで開催された「第一回アルジェリア・日本学術セミナー」に運営者の一人として参加し、全体セミナーで発表をおこなうとともに、文学分科会のオーガナイズ役を果たした。 3.研究成果の発表:上記全体セミナーでアルジェリア文学の概観について英語で発表し、論文化した。ほかに、イチジクを中心にカビリア地方の習俗を検討するとともにムールード・フェラウンの小説2作品をとりあげた論文を北アフリカ研究の枠組みで発表した。また主要な文学作品を解説し分析する文書を作成し、青柳悦子のHPで公開している。
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Research Products
(12 results)