2010 Fiscal Year Annual Research Report
中央アジアの多言語状況の調査研究-主としてウズベキスタンとクルグズスタンの場合-
Project/Area Number |
22520423
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
菅野 裕臣 東京外国語大学, 名誉教授 (00091231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 睦 東京外国語大学, 大学院・総合学術研究院, 准教授 (50272612)
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Keywords | 言語学 / ドゥンガン語 / タタール語 / 朝鮮語 / タジク語 |
Research Abstract |
本研究は(A)系統の異なる言語の間の接触として(1)タジク語とウズベク語,(2)ドゥンガン語とロシア語及び中国語,(B)同系と言語どうしの接触として(3)タタール語とウズベク語あるいはロシア語の場合を取り上げ,その音声,語彙,文法にわたりできるだけ多面的な観察及び記述を行うことを目的とする. 本年度は(1)ドゥンガン人研究者3名をクルグズスタン及びウズベキスタンから招聘する;(2)ウズベキスタンのサマルカンドでタジク語サマルカンド方言の調査を行う(以上は研究代表者関連);(3)ウズベキスタンのタシュケントでタタール語の調査を行う(研究分担者関連)という研究実施計画を立てたが,このうち(2)は現地の気候と研究代表者の健康の都合で実現せず,代わりに(i)ウズベキスタンのカザク人ジュスーポフ氏(ロシア,チュルク言語学),(ii)ウズベキスタンの高麗人キム・ブルット氏(高麗人問題)を招聘した. (1)に関してはクルグズスタンから3名(イマーゾフ氏:言語学,ユスーポフ氏:歴史,ジョン氏:民族学),ウズベキスタンから1名(サヴーロフ氏:民族学),計4名を招聘し,周到な準備のもとに東京外大でドゥンガン研究国際集会を開き,30名の参加を得,日本を始めて訪れた中央アジア・ドゥンガン人に接した日本の研究者(言語学,歴史学,文化人類学等)に大きな感銘を与え,今後の日本とドゥンガン人の学問上の交流の基礎が出来たものと思う. ジュスーポフ氏は東京外大で講演をしてもらったほかに,ロシア語学その他の研究者たちとの会合を持った. キム・ブルット氏に関しては2度にわたってウズベキスタン高麗人の言語その他に関する集会を持ち,在外朝鮮人に関心を持つ日本人及び在日韓国人との交流を行った.
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Research Products
(1 results)