2014 Fiscal Year Annual Research Report
ポルトガル北東部のミランダ語を中心とするアストゥリア・レオン語の言語変異の研究
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22520424
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
黒沢 直俊 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (80195586)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 危機言語 / 言語学 / イベロ・ロマンス諸語 / アストゥリアス・レオン語 / ダイグロシア / 言語政策 / 歴史言語学 / 方言学 |
Outline of Annual Research Achievements |
(具体的内容)1)本年度は過去4年間にアストゥリアス・レオン語や中世ポルトガル語について蓄積したデータの整理をするとともに、アストゥリアス語のコーパスデータの構築を開始した、2)特にポルトガル国内のこの語派の言語であるミランダ語やリオノール語などとの比較対照研究に着手し、3)アストゥリアス語に存在するとされる所有詞表現の特殊な形式について、周辺のガリシア語やポルトガル語と比較し、ポルトガル語については従来指摘されてこなかったところ、同じような形式が存在することを検証し国内学会などで発表した、4)アストゥリアス州の西部には、アストゥリアス・レオン語とは別系統のガリシア・ポルトガル語に属するガレーゴ・アストゥリアス語と呼ばれる方言群が分布しているが、ほぼ現在では絶滅状態にあるポルトガル東北端部のリオノール語とグアドラミレス語は、学会の通説ではアストゥリアス・レオン語に属するものとされているが、古ポルトガル語の変種であるなどという奇怪な説もあり、この点について、近年のアストゥリアス州における方言研究の成果を援用し詳細に検討することにより、新たな視点から扱うことの可能性に到達している。 (意義と重要性)過去5年間の研究で、スペイン語領域であるカンタブリア州の西部からポルトガル地域にかけて分布するアストゥリアス・レオン語について、現代語と方言、社会言語学的位相及び歴史言語学的視点から全体像の研究に着手することができた。日本ではこの分野の本格的研究者が少なく、現地の専門的研究者を含めた言語運動家などと密接な連絡を取りながらネットワークを構築し、研究を進めたことは今後のさらなる研究につながる意義深いことであった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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