2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520446
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
渡部 洋 大谷大学, 文学部, 准教授 (40278429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松川 節 大谷大学, 文学部, 教授 (60321064)
古松 崇志 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (90314278)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 蒙漢合璧 / 元明期の碑文 / 多言語接触 / パスパ文字 / 碑刻文 / 元代のモンゴル語 / 碑文史料 / 華夷訳語 |
Research Abstract |
元朝以降も漢族と異民族は支配或いは被支配の関係を繰り返すが、その状況の中で多言語接触がどのように行われていたのかを知るために明朝と清朝のバイリンガル的史料についての研究を行った。最初に18世紀の乾隆帝時代の合璧『喇嘛説』と『重修舎利佛塔記』(清朝崇徳6年)のモンゴル文を解読し、その後モンゴル語と女真語で書いてある京都大学所蔵梅原拓本を参考にして『ヌルガン永寧寺碑』のモンゴル文を解読した。これらの解読を通して元朝以後のモンゴル語の変化について知ることができた。また、これまで蓄積したデータを活かして『元朝秘史』の言語を詳細に考察して見ることになり、烏蘭氏の「従新現蒙古文残葉看羅桑丹津《黄金史》與『元朝秘史』之関係」(『西域歴史語言研究集刊』4 2011pp171-180)に掲載している『元朝秘史』の残葉(近年西チベットで発見されたもの)を解読した。 また、清朝時代の華夷訳語に『西蕃訳語』という文献があり、元明期の華夷訳語の編纂状況を知るための参考になると考え、『西蕃訳語』を研究している専門家に研究報告をしていただいた。古池孝一氏(愛知県立大学外国語学部教授)には「日本における華夷訳語の現状について」、孫伯君氏(中国社会科学院言語研究所研究員)には「大谷大学博物館所蔵華夷訳語『西蕃訳語』の内容について(1)」、聶鴻鳴氏(中国社会科学院言語研究所研究員)には「大谷大学博物館所蔵華夷訳語『西蕃訳語』の内容について(2)」、それぞれ興味深い報告であったが、特に中国社会科学院から来ていただいた研究者の報告には実際どういう人が編纂にかかわっていたのかを推定されていた。今後の我々の研究に大変役立つものであった。 以上の研究活動以外にこれまでのデータを整理する作業も現在継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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