2011 Fiscal Year Annual Research Report
病院文書の「ユニバーサル日本語化」に関する実践的研究
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22520530
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大谷 晋也 大阪大学, 国際教育交流センター, 准教授 (50294137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
埋橋 淑子 大阪大学, 国際教育交流センター, 非常勤講師 (40402987)
スミス 朋子 大阪薬科大学, 薬学部, 准教授 (50402988)
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Keywords | 異文化理解 / 異文化コミュニケーション / やさしい日本語 / ユニバーサル日本語 / 問診票 |
Research Abstract |
22年度に得られた、わかりにくさの調査・分析結果から、できる限り正確性をそこなわすにわかりやすい日本語に書き換えるためにはどのような方策を用いればよいか研究を進め、実際の病院文書の作成を続けた。 「「病院の言葉」を分かりやすくする提案」(2009.3)で、国立国語研究所が行った、語句の言い換えや説明を踏まえ、弘前大学人文学部社会言語学研究室による『「やさしい日本語」が外国人に命を救う』(2007.6)等の方法論を参考にしながら、医療関係者の文化と日常生活の文化の相違・医療制度や習慣の相違・論理展開や論理構成の相違・形式やレイアウトの問題・文章構造や文構成の問題等にも目を配り、わかりにくさを克服するための方法論を考察しつつ、作成を進めた。 まず、昨年度に作成した十数種類の問診票に対して、実際に使用することになる病院の医師からフィードバックを受けるとともに、英訳しやすさの観点からも検証し、より適切な問診票を完成した。 また、新たに、救急車に搭載する問診票について、大阪大学大学院言語文化研究科の院生諸氏の協力を得ながら、数種類のバージョンを作成した。 さらに、問診票に限らず、より広範囲の病院文書を可能な限り網羅的にわかりやすくしていくために、協力病院から文書を集め、データ化を行った。 一方、わかりやすい病院文書や医療通訳など、医療現場におけるコミュニケーションについて示唆を得るため、この分野で実践の進んでいるアメリカ合衆国を訪れて実態調査を行い、病院関係者やNPO等から情報収集するとともに関連資料の提供を受け、その結果を大学紀要で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた、全診療科の問診票分析作業を終え、それに基づき、あらたな問診票の作成が完了した。2012年度からは実際に病院での利用が始まる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
作成が完了した問診票に対して、まず担当医師からのフィードバックを受け、その後、実際に使用した上で現場の医療従事者および患者等からも示唆を得る。その上でよりわかりやすい問診票を目指して改訂を続ける。 同時に、病院内で使われている問診票以外の文書についても分析し、順次改良を進めていく。
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Research Products
(1 results)