2011 Fiscal Year Annual Research Report
大学入試センター試験リスニングテスト導入の高大英語教育における波及効果の解明
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22520551
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
斉田 智里 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (50400594)
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Keywords | 波及効果 / 大学入試センター試験英語 / リスニング・テスト / 学習指導要領 / 高等学校 / 学習法 / カリキュラム / 指導法 |
Research Abstract |
(1)本補助事業の2年目にあたる本年度も、テスト導入による波及効果とテストの妥当性検証に関する国内外の著書や論文を収集し、文献の調査研究を行った。 (2)高校英語教員への大学入試センター試験英語リスニング・テストの波及効果に関するアンケート調査を作成し、パイロット調査を行った。調査表の修正後、茨城県と神奈川県で実施、高校教諭50名程度から回答を得て、分析を行った。茨城県の高等学校英語教員、及び、附属中学校で全国の中学校英語教員を対象とした講演会で、中高大の英語学力や測定、評価、波及効果に関する講演を行った。 (3)エジンバラ大学の言語教員のための指導法セミナーに参加し、リスニングや音声等の指導法について最新の研究動向と実践例について知見を得ることができた。日本の中等及び大学英語教育で実践した。 (4)大学英語教育学会第50回記念国際大会で、大学英語教育カリキュラムの評価に関する学会発表を行った。また、大修館書店英語教育の特集号(平成24年度5月号)に、「大学英語に求められる評価」についての論考を発表した。中等教育における学習指導要領の改訂や大学入試の変更に対応して、大学英語教育のカリキュラムをどのように構築し、運用、評価していく必要があるかについて考察した。 (5)メルボルン大学のティム・マクナマラ教授(言語テスト研究、言語能力測定や波及効果研究の第一人者)を訪問し、テストの波及効果に関する研究の方法について助言を得た。名古屋大学の野口裕之教授と東北大学の熊谷龍一准教授と言語テスト研究会を2回行い、本研究における新たな視点を得た。 (6)神奈川県の高等学校英語学力テスト開発に関する論文1本と、大学英語カリキュラム評価に関する論文2本、合計3本を全国レベルの学術誌(査読論文2本)と学内紀要(1本)に発表した。編集者兼執筆者として携わった、大学英語教育学会の英語教育学体系第13巻「テスティングと評価」が大修館書店から出版された。英語学力測定論について執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画書通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、学生と教員から得たアンケート調査結果をさらに分析し考察すること、そして、そこから課題を明らかにし、アンケート調査に協力してくれた高校教員を訪ね、直接インタビューを行い、より詳細な波及効果を解明すること、それらを整理し、分析、考察し、報告書としてまとめることである。現在のところ、研究計画の変更は考えていない。研究を遂行する上での問題点は現在のところ特に見当たらない。
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Research Products
(9 results)