2013 Fiscal Year Annual Research Report
スペイン語・ポルトガル語近親言語文化圏間の外国語教育と相互理解の諸相
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22520559
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水戸 博之 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (80262921)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ラテンアメリカ / スペイン語 / ポルトガル語 / 人間開発 / 食文化 / 日系人 / ブラジル / ペルー |
Research Abstract |
本年度の実績は次の3つの事業を中心に行われた。(実施順) 1)ホルヘ・アンソレーナ博士講演会(平成25年7月13日)マグサイサイ賞受賞者であるアルゼンチン人研究者による世界の低所得者層の住宅問題への永年の取り組みにおける人間開発と言語文化的要素の重要性についてスペイン語で講演を行った。 2)ペルー調査旅行(連携研究者)(平成26年2月19日-平成26年3月6日)ペルーにおけるブラジル文化の浸透の現況とともに、日系ペルー人の主に食文化の継承と消費動向を調査し、ブラジル系が多数を占める在日南米人との比較研究のデータを収集した。 3) 講演録作成(平成26年2月2日完成)初年度から毎年1回開催した講演の記録をPDF版と冊子体(35部)の2方式で作成した。PDF版はNagoya Repositoryを通じて発表し、冊子体は関係する研究者に配布した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
第1に、知見が年度毎に、質量ともに飛躍的拡大している。 ラテンアメリカのみならずアジア地域においても経験豊かな研究者の講演から、当初スペイン語・ポルトガル言語文化圏のみを想定していた本研究が、地球的規模での考察しうる可能性の示唆を得たこと。 第2に、従来本研究では、日本国内の日系ペルー人・ブラジル人の動向についても、言語文化圏の範疇で研究対象としてきたが、ペルー現地における調査を重ねることにより、日本とペルーという重層的な観点からの考察が可能になり、研究内容が質的に向上したこと。 第3に、初年度から4年間の講演活動の内容を編集し、一般に公開できたこと。 以上のことから、本研究は、当初の計画以上に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(平成26年度)は最終年度にあたる。 先行年度と同様に、海外調査、講演会、そして日程的に速報的な性格にならざるを得ないが報告書の作成の3つの事業を中心に推進していく。 海外調査地については、連携研究者あるいは研究協力者と、調査時期について調整中である。
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Research Products
(3 results)