2010 Fiscal Year Annual Research Report
英語習熟度の低い日本人大学生の中間言語に見られる借用を分析するためのコーパス構築
Project/Area Number |
22520573
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
内田 充美 大阪府立大学, 人間社会学部, 准教授 (70347475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 真理 千葉商科大学, 商経学部, 准教授 (40411863)
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Keywords | 英語 / 大学英語教育 / 学習者コーパス / 共通語としての英語 |
Research Abstract |
本研究の主たる目的のひとつは,英語習熟度の高くない日本人大学生の英語作文能力を育てるために,克服されるべき問題点を整理し,取り組みの優先順位を明らかにすることである.特に,文法面に着目し,母語である日本語からの影響と考えられる現象のうち,緊急に手当の必要な事項について,効果的な指導方法を提案していく. 初年度の研究では,限られた量の資料を詳細に観察することによって,次の3点を取り組むべき課題として明らかにした. (1) 日本語に見られる話題化の「は」と統語的主語との混同 (2) 既知情報省略の誤用 (3) 述語の項構造の流用による混乱 この成果を外国語教育メディア学会(LET)関東支部第125回研究大会(山内・内田),The 9th Hawaii International Conference on Arts & Humanities(Uchida and Yamauchi)で発表した. もうひとつの主たる目的は,上に挙げた第一の目的達成のために必要な,学習者の生成物(作文)を資料として蓄積していくための仕組みの創成である.今年度は問題点の調査のために必要なデータを電子的に蓄積する方法について,大阪府立大学と千葉商科大学においていくつかの試行を行った.インターネット上のブログなどを利用した方法とともに,学習支援システムMoodleのモジュール複数を使用して,主に授業外の学習活動からの資料収集の方法を模索した. 初年度の実践と分析からは,教師(観察者)にとって利用・管理しやすいものであることと同時に,学習者にとって参画しやすい活動と環境を提供することの重要性が示唆された.この成果をMoodle Moot 2001で発表し(山内),論文としてまとめ(内田・山内2011),刊行した.
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Research Products
(5 results)