2012 Fiscal Year Annual Research Report
脳機能画像法を用いた第2言語語彙処理プロセスの研究
Project/Area Number |
22520605
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
千葉 克裕 文教大学, 国際学部, 准教授 (50352547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 悟 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (20451627)
吉本 啓 東北大学, 学内共同利用施設等, 教授 (50282017)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | MEG / 第2言語語彙処理 / 神経言語学 |
Research Abstract |
本研究では語彙判断課題と意味判断課題遂行中のMEGデータに対し,刺激提示のオンセットを基準とし-100msから1000msまでの信号を取り出した.その後,誤答あるいは2pT以上の信号を認めた試行は解析から除外した上で被験者ごとに加算平均をしたのち,2-30Hzのバンドパスフィルターを適用し,全被験者の総加算平均を計算した.本研究は,50ms-150ms,100ms-300ms,300ms-500msのタイムウィンドウで信号強度と習熟度テストMETの得点との相関を分析した. 語彙判断課題の50-150msでは,主に左半球の前方で多くの正の相関を示したことから、上級学習者が初級学習者と比較して統計的に有意に賦活量が大きいと判断した.同様に,100-300msのタイムウィンドウは主に負の相関を示したことから,時間が経過しても、初級者は脳の活動が続いていることを示している.これらのことから、上級学習者は「単語のlexical formに関する情報へのアクセスが早い」と結論づけた. 意味判断では、左半球前方の正の相関を示したチャンネルは語彙判断課題と共通すると同時,右側頭部の前部に負の相関を示す,つまり初級者が活発に賦活するチャンネルを示した.これは,初級学習者は上級学習者と比較してより多くの部位を使用して語彙処理を行っていると考えた.同様に、100-300msのタイムウィンドウで負の相関を示したことからも初級学習者が上級学習者より多くのエネルギーを意味判断に費やしていると判断された. 現段階では頭表上のデータ解析にとどまっており,賦活量についてはある程度の分析ができたが賦活部位については特定できなかった.MEGの利点である空間分解能を生かし信号源を解析した上で「なぜその部位の賦活量が習熟度の影響を受けて増減するのか」について解明することが今後の課題である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)