2012 Fiscal Year Annual Research Report
幕末・明治期の先駆的英国人日本学者による国学の受容と評価
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22520680
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
乕尾 達哉 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (30164065)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | サトウ / アストン / チェンバレン / 国学 |
Research Abstract |
①横浜開港資料館所蔵の幕末・明治期の英字紙The Japan weekly Mailを1870年以降について調査して、攘夷関係記事を収集した。 ②英国ロンドン市の国立公文書館において、Satow Papersのうち、サトウの日記をデジタル・カメラによって撮影し、画像をUSBメモリに保存した。 ③同国ケンブリッジ市のケンブリッジ大学図書館において、「アストン和書目録」登載の国学著作と当館所蔵アストン・コレクション中の国学著作との照合・書き込み調査を行い、調査結果をUSBメモリに保存した。乕尾達哉『先駆的英国人日本学者のネットワーク』(平成16~18年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書)を適宜参照した。具体的には、「玉かつま」「柳庵随筆初編」「古史徴」「たまたすき」「鬼神新論」「祝詞考」「玉くしけ別本」などで、本の各頁上部余白に見られる鉛筆書きの夥しい書き込みをすべて撮影し、画像をUSBメモリに保存した。 ④横浜開港資料館において、日本アジア協会紀要に掲載されたサトウ、アストン、チェンバレンらの著作から国学著作を引用・言及した記述を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ケンブリッジ大学図書館所蔵アストン・コレクション中の国学著作にはアストンまたはサトウによる夥しい書き込みが見られ、先駆的英国人日本学者たちが国学著作を冷静に評価し、その研究成果を自らの著作に取り入れようとしたことが明らかになりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的にはこれまでの研究方法を維持するが、ケンブリッジ大学図書館所蔵のアストン・コレクションは膨大な量に上り、1日の借り出し点数も5冊までと限定されているので、国学著作の書き込み調査は予め対象を絞って実施する必要がある。
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Research Products
(1 results)