2011 Fiscal Year Annual Research Report
古代・中世における八幡信仰と神国思想の研究-石清水と鶴岡の祭祀儀礼を中心に-
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22520701
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Research Institution | Kokugakuin Tochigi Junior College |
Principal Investigator |
鍛代 敏雄 國學院大學栃木短期大学, 日本史学科, 教授 (90269291)
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Keywords | 古代 / 中世 / 思想 / 宗教 / 神社 / 祭礼 / 儀礼 / 経済 |
Research Abstract |
本研究「古代・中世における八幡信仰と神国思想の研究-石清水と鶴岡の祭祀儀礼を中心に-」の研究目的は、人幡宮で行われた殺生禁断の仏教儀礼である朝廷主催の放生会、鎌倉・室町・徳川幕府が主催した安居会、全国の寺社で統一的に行われた修正会・修二会の八幡宮における実態を究明しながら、八幡信仰と神国思想の関係性に関し、かかる祭祀儀礼から調査・研究するものである。 平成23年度の本研究は平成22年度を基盤とし展開的な研究として位置づけた。放生会の史料を悉皆調査し、石清水安居会の復元、中世の武家政権との関係構造を調査し、なお、神国史料のデータベース化を作成するところにあった。調査に関して具体的には、石清水八幡宮・鶴岡八幡宮の史料を博捜し、現地において原本を調査した。また、京都府歴史資料館・八幡市教育委員会・宗教法人正法寺などへ出張し、および個人蔵の史料を調査・研究した。一方の神国史料のデータベース化については、研究調査協力者に要請して、古代・中世史料からの抽出作業と、史料の蒐集・PC上での入力、DBソフトの開発を推進した。古代および中世前期の史料については、ほぼ整理されたが、今後は中世後期における調査を推進することが求められる。この神国DBは、従来作成されておらず、宗教思想の研究だけでなく、政治史や文化史、国際関係史などの研究において活用されることは間違いない。なお、関係DBの作成については、石清水八幡宮・鶴岡八幡宮の網羅的な史料蒐集も併行しておこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今後は本研究課題にかかわる中世後期における史・資料の調査、蒐集を推進することが求められる。本データベースの作成については、石清水八幡宮・鶴岡八幡宮の網羅的な史料蒐集も併行しておこなっていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の課題にしたがって蒐集した史料・資料についてのデータベース化について、どのような形式で情報公開をすべきかを検討中である。
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Research Products
(3 results)