2012 Fiscal Year Annual Research Report
全国信用金庫の貸出金利の分析-リレーションシップ・バンキングと市場構造の影響
Project/Area Number |
22530329
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
石橋 尚平 大阪産業大学, 経営学部, 准教授 (50568227)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地域金融機関 / リレーションシップ・バンキング / 貸出金利の分析 / 海外コンファランスでの発表 / 英語論文 |
Research Abstract |
平成24年度は前年度に草稿を作成し、海外でのコンファランス(2011年1月)で報告した内容を手直し、下記の論文を発表した。 "The Segmentation of Loan Interest Rates by Regional Financial Institutions: A Panel Cointegration Analysis"(2012) International Review of Business Research Papers Vol.3, No.5, July 2012 pp.94-111 また、2011年12月に国内の勉強会で発表した論文の内容を押し進め、海外でのコンファランス(2012年12月、於オークランド,ニュージーランド)で下記のタイトルの報告を行った。 "The Analysis of Yields of Regional Financial Institutions against Benchmark based of Sharpe Ratios" 現在その内容を海外の雑誌に投稿しており、近々掲載される見通しである。さらに同内容を日本の信用金庫にあてはめた論文も2012年11月に国内の査読誌に投稿しており、現在査読を受けているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1本目に発表した"The Segmentation of Loan Interest Rates by Regional Financial Institutions: A Panel Cointegration Analysis"(2012) International Review of Business Research Papers Vol.3, No.5, July 2012 pp.94-111は、ローカルな内容を初めて海外のコンファランスで発表し、海外の論文に掲載することができた。内容的にも実証手法の限界的な問題点はあるものの、重要な考察が得られた研究内容として満足いくものである。また度々の改稿や実証分析のやり直しなどにより、予定よりも随分と時間がかかっているが、"The Analysis of Yields of Regional Financial Institutions against Benchmark based of Sharpe Ratios"も海外でのコンファランスの発表において最優秀賞を受賞し、近々雑誌でも発表できる段階にまできている。同じ方法を日本の信用金庫にあてはめた論文も投稿中であり、現在査読を受けている。これらの平成24年度内の成果は、質量ともに満足のいく内容であったと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度以降は少し目先を変えた内容の論文を構想している。特にデフレ下で高止まる実質金利を考慮したマクロ経済学的なアプローチを導入したいと考えている。そのため、これまでにないデータを入手する必要があるため、調査期間を設ける必要がある。また、小さな研究内容については、こまめに成果をあげて業績を積めるようにしたいと考えている。ゆうちょ財団から地域金融について投稿の依頼を受けており、その内容もこれまで当助成事業によって蓄積してきたデータを用いる予定である。また、できるかどうかは分らないが、今年度も海外コンファランスでの発表ができるようにしたいと考えている。
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