2010 Fiscal Year Annual Research Report
保育園経営における事務システムとその再構築に関する研究
Project/Area Number |
22530386
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
藤岡 章子 龍谷大学, 経営学部, 准教授 (80330025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 絵里 立命館大学, 経営学部, 准教授 (70330016)
太田原 準 同志社大学, 商学部, 准教授 (40351192)
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Keywords | 保育園 / 事業システム / 経営 / 事業再構築 |
Research Abstract |
平成22年度4月から8月までの研究期間は、まず研究対象である保育園経営の現状の把握と各研究メンバーの専門領域に照らした問題意識の明確化に努めた。6月初旬に、研究スケジュールの打ち合わせを行い、6月21日(月)、7月5日(月)、7月12日(月)の3回にわたって、10時~12時まで2時間程度の研究会を実施した。第1回研究会では、研究代表者である藤岡から、『保育園経営の概況と事業システム』というテーマで、保育園という事業体がこれまで主に家政学、教育学、社会福祉学から分析され、私企業による運営に強い反発を持ち、事業の存続性という観点からの分析、検討が皆無であったこと、近年、保育所の形態の多様化が進み、私企業による参入、運営がより積極的な役割を果たすようになってきたことが明らかにされた。第2回の研究会では、経営組織論の立場から大田原が、保育の質向上に向けた国内外の取り組みの進展の紹介と学習する組織作りの重要性が指摘され、先行する事例として医療や教育の現場における組織改善事例から組織構成員による自発的、自主的な能力向上への取り組みの必要性が説かれ、今後の研究課題の明確化がなされた。第3回研究会では、会計学を専門とする金森から、保育園運営の財務的側面に焦点をあてた分析がなされ、運営費の内訳、仕組み、保育園の会計基準の特殊性などについて検討がなされた。これらの研究会と並行し、研究メンバーそれぞれが専門分野の立場から参考となる書籍の文献リストの作成を行い、メンバー間で共有化されるとともに7月9日には、滋賀県大津市の公立認可保育園(正休ののはな保育園)と神戸市中央区の私立認可外保育所(キッズバルーン)において聞き取り調査を金森と藤岡が実施し、資料の収集と協力依頼を行った。
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