2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境ベンチャーにおける効率的なマネジメント手法に関する研究
Project/Area Number |
22530435
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
尾崎 弘之 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 教授 (60409787)
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Keywords | 経営学 / ベンチャービジネス / 環境技術 / イノベーション / 環境ビジネス / クリーンエネルギー / 地球温暖化 / 電気自動車 |
Research Abstract |
本研究は、省エネルギー、環境汚染改善、二酸化炭素排出量削減などを目的とした環境技術を基にビジネスを創造する「環境ベンチャー企業」における、効率的なマネジメント手法を分析することを目的とする。本研究で明らかにしようと考えているポイントは、(1)多様な事業分野で成り立つ環境ビジネス全体像の分析枠組み、(2)環境技術を事業化する際の諸要素をマネジメントする方法、(3)日本企業にとっての環境ビジネス構築モデルの三点である。本研究の特色は、「環境政策」と「企業経営」の二分野を横断する学際的な手法をとることと、公益と経済の持続的発展の両立を考察することである。 本年度は、環境政策、技術マネジメントに関連する文献ならびに各種資料(1次および2次資料)を入手、渉猟した。また、これまでの研究を各々の専門領域から多面的にサーベイし、試論的分析枠組みを演繹的に導出することを計画した。その過程で、約50社の国内大企業へのインタビューと国内環境ベンチャーへの参与観察を行い、月2回程度の研究会を開催することによって、事例研究・参与観察を継続実施した。 本年度の研究成果は学会発表等9件であったが、すべて招待講演、うち2件は国際学会での講演であった。特に、平成23年3月の東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所の事故、東京電力管内の計画停電、夏場の電力不足、省エネといった出来事が連続して起き、本研究への関心が各方面から高まったと思われる。この意味では、本研究の社会的意義が高まった年であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は文献収集、データベース収集、インタビュー、参与観察を通じた情報のインプットに時間を費やした。最終年度は論文、著書、学会発表のアウトプットに注力する予定で、概ねスケジュールどおりに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、重点的な調査を行う企業を10社程度に絞り込み、分析・調査を行う。また、研究目的に含まれる分析フレームワークを確認し、方法の洗練化を行う。同時に、試論的な仮説の導出を行い、海外事例研究で用いるインタビュー項目の特定と調査対象企業の選定を行う。 また、本年度に取得したグローバル環境ベンチャーのデータベースを分析し、研究テーマの検証を行う。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 環境ビジネスと中国2011
Author(s)
尾崎弘之
Organizer
公益社団法人経済同友会第二水曜グループ例会
Place of Presentation
日本工業倶楽部(東京都千代田区)(招待講演)
Year and Date
2011-10-12
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