2012 Fiscal Year Annual Research Report
技術者・研究者等の活性化のための新たな組織均衡/調整システム構築に関する調査研究
Project/Area Number |
22530445
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
野瀬 正治 関西学院大学, 社会学部, 教授 (20340896)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 社会学 / 経営学 / 社会法学 / NPO / ADR / 法社会学 / 労使関係 / 労働法 |
Research Abstract |
2012年度の主な研究は、質問票やインタビューによる国際比較調査の実施とこれまでに実施した調査研究結果のまとめ等であった。特に、本年度実施した調査結果の一部は次のとおりである。 ①TSDV社への量的調査結果 社員(ベトナム)への質問紙調査結果を、日本の情報技術者への調査結果(2011年12月調査)と比較(t検定)すると、a.仕事に対するモラールは日本より高く(p=.014, <.05)、また、b.仕事へのやりがい感も高かった(p=.000, <.01)。なお、c.両者とも職場は個人を重視する風土である、との認識で、この点に有意差はなかった。同様に社員と会社間のコミュニケーションの状況を調整度について比較すると、d.TSDVの方が日本より、トラブルの解決状況が良好であった(p=.008, <.01)。他には、e.仕事実績で報酬が決定されている、とする数値は日本より高かった(p=.031, <.01)。また、f.日本もベトナムも、企業風土は業績主義である、と考えておりこの点について有意差はなかった。すなわち、日本モデルとベトナムモデルを比較すると、トラブルの解決状況、モラールおよびやりがいに有意差があり、これらの要因は相互に関係して社員に影響を与えていた。また、個人を重視するとの認識では変わらなかったが、報酬システムについては、ベトナムは日本と異なり、業績主義の職場風土かつ個人実績型の報酬システムである点が特徴(良し悪しは別として日本の特徴は集団的業績主義)として挙げることができる。 ②TSDV社へのヒアリング調査結果 a.仕事は単純定型業務でなく、仕様書に至るまでのもので創造的でやりがいある仕事内容を提供、b.帰属意識の高さは、仕事へのコミットメントが強い技術者に魅力ある仕事を提供することにより確保、c.業績主義型の職場風土かつ個人実績型の職場風土、等がヒアリングで検証できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)