2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本人のグラスルーツ・トランスナショナリズムの展開と「場所」
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22530569
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
廣田 康生 専修大学, 人間科学部, 教授 (60208890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 法子 専修大学, 人間科学部, 准教授 (60573300)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | グラスルーツ・トランスナショナリズム / 場所形成(place-making) / トランスナショナル・コミュニティ / 初期トランスナショナリズム / 推移地帯 / 場所の政治 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本人のグラスルーツ・トランスナショナリズムと越境実践の特徴を「場所」形成過程に焦点を当てることで明らかにすることである。そのため出発点の研究構成として、I.グラスルーツ・トランスナショナリズムの理論的検討、II.初期トランスナショナリズムに見る日本人の越境実践の再検討、III.トランスナショナルな場所における「場所の政治」に関する研究、IV.都市的世界におけるトランスナショナリズムの展開と「場所」形成、という各項目群を研究する計画を立てた。 平成22年度は、Iの日本人の初期トランスナショナリズムの事例として、周防大島・沖家室島の布哇移民に関する資料収集とインタビューを主に実施し、平成23年度は、実際に布哇ホノルルの推移地帯アアラ街とカカアコでの同島出身者の「場所」形成過程調査を実施した。平成24年度は、IIIの群馬県大泉町での聞取り補足調査と、IV都市的世界におけるトランスナショナリズムの事例として東京新宿コリアタウンにおける日本人と韓国人、ムスリム系住民の「場所」形成過程の問題を中心に、同調査と相互参照させるために、ニューヨーク・マンハッタンのコリアン・ビジネス地区であるコリア・ウエイ(Korea Way)の実態見学と資料収集を中心に実施した。コリア・ウエイの実地検分と資料収集を実施できたおかげで、日本のコリア・タウンとマンハッタンのコリア・ウエイという、トランスナショナル・コミュニティ化する都市的世界でのアジア系コミュニティの「場所」形成過程の問題を、初期トランスナショナリズムの布哇カカアコ、群馬県大泉の日系人と日本人との「場所の政治」過程の諸問題とに関連づけて理解することができ、それを「推移空間」化する地域における「場所」形成過程のテーマとして呈示する手がかりを得ることができ、「成果報告書」の作成の軸が完成しすると同時に、さらなる研究への手がかりが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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