2010 Fiscal Year Annual Research Report
立場が異なる相手との相互作用を阻む否定的な推測の生起過程と修正方略の実験的検討
Project/Area Number |
22530679
|
Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
工藤 恵理子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (50234448)
|
Keywords | 社会心理学 / 社会的認知 / 視点取得 / 潜在的態度 |
Research Abstract |
立場が異なる相互作用の相手に対して、人はしばしば過剰にネガティブな反応や、ネガティブな動機の存在を推論してしまうことがある。このような推論は、他者との円滑な相互作用の障壁の一つとなっていると考えられる。こういった過剰なネガティブな推論の生起メカニズムを検討するための実験を実施するための予備的検討を行った。 まず、実験で用いる共同作業課題の検討を行った。エンターテイメント用ゲーム(カードゲームやボードゲームなど)、経営学、経済学の実験で用いられる課題などを検討したが、条件を満たす適当な課題を見つけられなかった。そのため、新たな課題を作成することを検討中である。 平行して共同作業課題中に自己と他者に関する潜在的態度をImplicit Association Test(IAT)を用いて測定する方法を検討した。共同作業課題が未確定であったため、PDゲームを用い、視点取得(相手の立場に立ってプレイする)が自他に対する潜在的態度に与える影響を検討した。具体的には、ゲームにおいてプレイヤーに視点取得の指示を出し、ゲームの途中にIATへの回答を組み込んだ実験を実施した。視点取得の教示後のプレイヤーの選択行動および、IATデータは現在分析中である。 さらに、共同作業ではないが、立場が異なる他者に自分がどう評価されるか推測する場面で生じるネガティブな推測を測定した実験のデータの再分析を元に学会発表行った。
|
Research Products
(1 results)