2012 Fiscal Year Annual Research Report
空間的視点取得能力の生涯発達と障害へのリハビリテーションに関する研究
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22530700
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
渡部 雅之 滋賀大学, 教育学部, 教授 (40201230)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 空間認知 / 視点取得 / 生涯発達 |
Research Abstract |
独自に開発したゲーム式の空間的視点取得課題(商品名「くるくるかくれんぼ」)を研究協力者に実施してもらい、反応時間と正答率のデータを収集した。特に、平成24年度当初時点において、40~50歳代成人のデータが他の年齢群に比べて少なかったため、これらの層を重点的にターゲットとした。この層において約40名の追加データを収集した。結果として、これまでの3年間で約600名分のデータを得た。 このデータに関し、予備的な分析を行った。ここでは、年齢群ごとの正答率や反応時間などの基礎的分析のほか、反応時間を縦軸に年齢を横軸にとって空間的視点取得能力の生涯発達曲線を描き、あわせてその近似曲線式を算出した。さらに、近似曲線からの乖離の程度に関して、各年齢層の発達的特徴について考察した。 こうした成果の一部は、International Society for the Study of Behavioural Development 2012 Biennial Meeting(7月,カナダ)と日本心理学会(9月,横浜)において発表し、さらにリハビリテーション・ケア合同研究大会(10月,札幌)では、研究成果の臨床的活用例について共同発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画最終年度(平成25年度)まで予定していたデータ収集は、今年度でほぼ終了した。これにより、研究のまとめを前倒しすることができ、新たな研究仮説を得るに至った。なお、高齢障害者を対象とするデータに関してのみ、収集を予定していた協力施設からの要望により、予定人数を下まわる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度である平成25年度は、国内外の学会等で研究成果を積極的に発表するとともに、英語論文にまとめて国際学術誌へ投稿する。さらに、当初の研究目的を一部修正して、新たな科研費申請へつながる予備的研究を実施する予定である。
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Research Products
(4 results)