2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530701
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
麻生 武 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (70184132)
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Keywords | 自己 / 1・2歳児 / 他者理解 / 縦断的研究 / コミュニケーション |
Research Abstract |
今年度行った課題は3つある。1つ目は、子どもが「イタイイタイ」という概念を習得していくプロセスに関して議論して行くために、ウットゲンシュタイン「哲学探究」、大森荘蔵「流れとよどみ」、永井均「〈私〉のメタフィジックス」、野矢茂樹「心と他者」などの文献にあたり、痛みというがいう概念と泣きや「イタイ」ということばの関係に関して探求したことである。そこから、「痛み」をめぐる子どもの自己表出と他者理解との関係を、言語ゲームとして位置づけていく方向が少し見えて来た。内的感覚の理解をどのように扱っていくのか、この科研の課題である。2つ目は、長男Uの親の「イタイイタイ」に対する反応など、他者の苦痛の理解にいて発達心理学会のポスター発表を行ったことである。Uのデータの入力は、生後2年目あと数日分が残るところまで処理が完了した。3つ目は、幼児Hの2歳9ヶ月~3歳6ヶ月の言動に関して4度の集中観察(計14日ほど)を行った。
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Research Products
(1 results)