2011 Fiscal Year Annual Research Report
効果的介入を目的とした不登校問題への包括的アプローチ
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22530706
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大石 英史 山口大学, 教育学部, 教授 (80223717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小杉 考司 山口大学, 教育学部, 准教授 (60452629)
沖林 洋平 山口大学, 教育学部, 講師 (20403595)
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Keywords | 不登校 / 包括的アプローチ / 児童生徒 / 学校臨床心理学 |
Research Abstract |
平成23年度以降は,これまでに得られたデータを実践的に運用するプログラムを策定,その効果研修を行う段階を経て,完成したプログラムの普及を目指した啓蒙活動をおこなった。なお,ここでのアプローチは,二次的なものと三次的なものの両方を同時並行的に実践することを念頭に置いている。 平成23年度は,調査データから得られた知見とSCによる臨床的知見との照合により,調査の妥当性を検証した。また,尺度の再設定を行いつつ尺度の洗練を目指した。データの運用に際しては,三次的アプローチだけでなく,「気になる子」を含んだ集団に対する対人スキルトレーニングの実施など,二次的アプローチも計画している。 平成23年度は,ヨーロッパ心理学会で本研究の取り組みについて研究発表を行った。また,教員による児童生徒の学校適応感の測定ツールの開発」という公開シンポジウムを開催した。これは,山口県教育委員会の担当指導主事澁田憲治氏,広島市教育委員会教育委員長石井眞治教授,広島大学大学院教育学研究科栗原慎二教授を招へいし,山口大学の大石と小杉が参加して,包括的生徒指導の在り方に関するシンポジウムを行い,国内では先進的取り組みを行っている広島市の生徒指導システムと山口県の取り組みについて意見交流が行われた。また,このシンポジウムには,山口県内の公立小中学校の教育関係者も多く出席し,本研究課題に対する関心の高さと需要の喫緊性を反映するものであると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では,当初の予定通りに小中学校を対象とした調査が行われている。啓蒙活動についても,いくつかの教育委員会から研修依頼が届いている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は,研究の完成期にあたる。そのため,平成24年度は,次の2点に焦点化して研究を進める。まず,研究成果の活発な発表である。次に,主に小中学校等での研修を通じた啓蒙活動の充実である。
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