2012 Fiscal Year Annual Research Report
学生の思考力とその教育実践の評価のあり方に関する実践的・総合的研究
Project/Area Number |
22530825
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
飯吉 弘子 大阪市立大学, 大学教育研究センター, 准教授 (00398413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 席子 大阪市立大学, 大学教育研究センター, 准教授 (60320579)
西垣 順子 大阪市立大学, 大学教育研究センター, 准教授 (80345769)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 教育学 / 教育系心理学 / 教育実践評価 / 学生の思考力 / FD研究 |
Research Abstract |
本研究は、学生の「思考力(自分で考える力)」とその育成に焦点を当て、(A)「育成対象(思考力自体と学生の発達意識)」と(B)「育成主体(大学教員とその教育実践)」両面に関する研究を通して、「大学教育が担うべき思考力育成とその評価のあり方」の総合的研究を行い、一定の方向性や可能性の明確化を目指すものである。 3年目の今年度は、以下、1)~5)の研究を進めた。1)思考力育成自体の研究では、21世紀に求められる能力(新たに必要な能力と20世紀から通して必要な能力両面)や学習成果の考察を深め今後育成が重要となる思考力の分析を引き続き進めた。また、初年次教育と教養教育を中心にどのような力(思考力)の育成が行われようとしているのかという観点から、カリキュラム調査を実施した。2)学生の発達意識の分析では、引き続き調査項目および測定方法について検討し、2方向からの学習成果測定方法について一定の実用性と効果を確認した。あわせて、学生本人の「自覚的な」学修経験の有無が思考力発達と関連している可能性が示唆された。3)大学教員の意識の研究では、一昨年度に実施した教員の教育・FDに関する意識調査の予備調査結果を踏まえて昨年度に実施した本調査の教育実践上の工夫や課題・学生の学習成果の把握やカリキュラムの体系化等に関する考え方についての数値部分を中心とする分析を実施した。4)教育実践の現状分析では、総合大学の各学部の初年次段階の教育の方針とカリキュラムの実態について一昨年度に聞き取り調査を行った結果を分析するとともに、昨年度行った学士課程教育のあり方に関する聞き取り調査結果を分析した。5)教育実践・FDのあり方研究では、自らの教育実践における思考力育成のあり方の研究を進めるとともに、思考力育成のあり方・FDのあり方に関する先行研究や実践の情報収集と分析を継続した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学生の「思考力(自分で考える力)」とその育成における、(A)「育成対象(思考力自体と学生の発達意識)」と(B)「育成主体(大学教員とその教育実践)」両面に関する、各研究分担にそって、ほぼ年度当初の予定通り、バランス良く順調に研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、順調に分担研究を進め、最終年度のH25年度に、それらを統合的に分析することとしたい。
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Research Products
(8 results)