2010 Fiscal Year Annual Research Report
『世界図絵』、『新・世界図絵』および『最新・世界図絵』に関する総合的研究
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22530836
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Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
井ノ口 淳三 追手門学院大学, 心理学部, 教授 (00106014)
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Keywords | コメニウス / 『世界図絵』 / 『新・世界図絵』 / 『最新・世界図絵』 |
Research Abstract |
(1) 初年度は、これまでに作成している「コメニウス関係文献目録」を整備した。インターネットの検索機能を活用して調査し、関係の図書館から文献を取り寄せた。 (2) 名古屋大学図書館で文献調査を行った。同大学には、堀内守教授と江藤恭二教授がかつて在職しておられたこともあり、他の図書館には見られない貴重な文献を所蔵している。二次文献にも『遊戯学校』に関する珍しいものがあった。 (3) 国内では入手できない文献について、海外現地調査により、関係資料を入手した。科研費の助成を受けてチェコ国立図書館で『世界図絵』の異版本を中心に調査し、複写を依頼した。この他ドイツのニュルンベルク市立図書館やベルリンの国立図書館でも『世界図絵』や『新・世界図絵』に関する貴重な文献を閲覧・調査した。ニュルンベルクの市立図書館には、井ノ口の翻訳した『世界図絵』(平凡社版)も所蔵されていた。ベルリンの教育史研究図書館では、研究論文を多数複写できた。 (4) アムステルダム大学で開催された国際教育史学会において「17世紀における子どもの発見-『世界図絵』を中心に」という主題で発表した。その際に近郊のナールデンを訪ね、コメニウス博物館で珍しい展示資料を参観した。また、館長の自宅に招かれ、研究情報の交流を行った。 (5) 日本教育学会のラウンドテーブルにおいても「日本におけるコメニウス研究の動向について」発表を行った。このように初一年度から一定の成果をあげることができた。
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Research Products
(6 results)