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2011 Fiscal Year Annual Research Report

幼児の土による造形表現遊びを活性化する環境構成に関する工学的研究

Research Project

Project/Area Number 22530965
Research InstitutionAichi University of Education

Principal Investigator

竹井 史  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (60226983)

Keywords利用土 / 粘土 / シルト / 土遊び
Research Abstract

当該年度においては、まず、採取された「利用土」の粒度分布調査を篩によっておこない、その分布の特徴を明らかにした。さらに対照調査として協力保育園、幼稚園園庭土について同様の調査を実施した。その結果、粒度分布については、「利用土」はシルト、粘土成分を主体とした土で構成されているのに対し、園庭土は総じて砂成分主体であり、それぞれの特徴が明らかにされた。両者は粒度分布状況において補完される関係をもち、園庭の一部に「利用土」の土環境を設置することで、子どもの砂遊びから粘土質の土遊びに至るまでの遊びの環境が保証されることが理解される。当該年度ににおいてもこれらの土環境における子どもの土遊びの様子を継続的に記録した。その上で、園庭での幼児の遊びに「利用土」を使用することによって生み出される子どもの造形的な遊びについて調査した。その結果、子どもの土遊びは、(1)土の特徴を触覚を通じて得る感覚的な遊び、(2)「利用土」を使用し、粘性、可塑性を生かした造形的な遊び、(3)利用土で作られた造形物を媒介に展開される人間関係を伴った「ごっこ遊び」の3パターンに分類されることがわかった。
課題としてあげられるのは、「利用土」は主としてシルト成分が中心の土であり、子どもの土遊びの多くの要求に応える良好な材料であるが、土の表面をなめらかにする「つるぴか団子」等の遊びについては粘土成分が不足していることがわかった。そこで、当該年度においては、協力園の地元で利用できる粘土土を探し、地域で瓦の材料に量産されている粘土「でんじこ鬼瓦」を併用し、子どもの遊びの様子を観察しはじめた段階である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

改良利用土についての実践的適用に関しては順調に調査・研究が進んでいる。他方、水分量によって変化する子どもの遊びに関する含水率に関する調査が出来ていないため次年度の課題となる。

Strategy for Future Research Activity

(1)「利用土」に関する工学的な観点からのデータ分析を進めると共に、その実践的適用に関し、さらに研究を深める。
(2)改良利用土に関して具体的な方策を探る。とりわけ、地元の瓦粘土及び、各地域に入手可能な浄水場から排出される「発生土」に関し調査をすすめ、実践的可能性に関して検討する。
(3)水分量によって変化する子どもの遊びに関する含水率に関する工学的調査の実施。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 子どもの造形的な遊びを活性化する土環境に関する考察2012

    • Author(s)
      竹井史
    • Journal Title

      美術教育学

      Volume: 33 Pages: 263-274

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-06-26  

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