2010 Fiscal Year Annual Research Report
生活実践への自己効力感の向上を促す家庭科ものづくり教育の再構築に関する研究
Project/Area Number |
22530977
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
鈴木 明子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90220582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一色 玲子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (30582241)
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Keywords | ものづくり / 家庭科 / 生活実践 / 自己効力感 |
Research Abstract |
小学生,中学生及び高校生の家庭科学習を反映する生活実態及び生活実践への自己効力感を調査によって明らかにするとともに,生活実践への自己効力感の向上を促す家庭科ものづくり授業の設計と教材開発を目的として本年度は以下のことを行った。 1.衣食住等の生活を営む力と他者と関わる力等の生活実態及び生活実践への自己効力感の調査内容を決定し,広島県内の小学校6年生,中学校3年生及び高校生(家庭基礎履修学年)を対象に,2月から3月にかけて調査を行った。各学校に質問紙を留め置き,学級単位で集団調査法によって実施した。小学校13校570名,中学校11校666名,高等学校3校555名の協力を得て,調査紙を回収済みであり,現在これらを分析中である。 2.広島県内の小学校2校,中学校1校,高等学校1校の家庭科ものづくり実習の授業を観察した。教授学習過程における子どもたちや教師の認知過程および相互作用の分析については,上記調査(1)の分析結果に基づいて,対象校及び対象授業を絞って来年度継続して行う予定である。 3.広島県内の高等学校において実践された家庭科授業におけるものづくり学習に対する生徒の自己評価を分析し,学習の成果を検証した(日本教科教育学会第36回大会発表)。この授業は,長期,短期スパンの自己評価活動を継続的に行うカリキュラムの中で,作品の難易度や材料,方法の条件を比較的緩やかに提示した8時間の製作学習であった。生徒から,家庭科で育成する能力につながるものづくり学習の肯定的評価がみられたことは,本研究で目指すものづくり学習や指導方法検討への示唆となった。 以上,本研究の初年度として,計画通り調査の実施を行い,授業観察とその分析から,今後の研究への足がかりを得た。
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Research Products
(2 results)