2011 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの生活改善を目指した教材の開発-「健康生活ナビ」の検討-
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22531008
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
浜島 京子 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (20125785)
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Keywords | 健康生活 / 小学校低学年 / 生活改善 / 教材試作本 |
Research Abstract |
本研究の目的は、子ども自身が家庭生活の在り方を見直し、健康な生活を創っていく力を育成するべく低学年からの健康生活教育の教材-「仮称-健康生活ナビ」を作成することである。平成23年度の主な計画は、平成22年度に実施した養護教諭対象の健康教育関連のアンケート、台湾における低学年からの新しい家政教育の調査、健康教育実施校の資料収集等の結果をふまえ、「健康生活ナビ」の内容構成及び低・中学年における具体的内容を検討することであった。その結果、当年度は、計画通り内容構成の柱を検討し、まずは低学年を対象とした教材本「『けんこう』なせいかつ」を試作した。試作本の内容構成は、「『けんこう』ってどんなことなのかな?」(2頁)に始まり、「生活リズム」(6頁)、「すいみん」(6頁)、「歯」(4頁)、「手あらい」(6頁)、「いふくとからだ」(6頁)、「目」(6頁)、「よりよいせいちょうへ(しょくじ、うんどう、きゅうよう・すいみん)」(2頁)であり、本教材試作本では食生活以外の内容で構成した。具体的内容は、自分の実態を書き込む欄、教材本に示された問題のある子どもの実態を見てアドバイスを書く欄、一週間のめあてや目標を書き、それを振り返って反省点を記入する欄等を設けた。また、なぜ、はやねはやおきが必要なのか、むしばになるのはなぜなのか、正しい歯のみがきかた、あらっていない手はどうなっているのか、じょうずな手のあらいかた、いふくのよごれとせいけつの必要性、へやの明るさ、目の健康、目のたいそう等、低学年でも理解できる科学的知識や正しい方法なども掲載した。 平成23年度は低学年対象の教材試作本を作成したが、次年度に本試作内容の見直しを行い、食生活関連内容も取り入れた内容について養護教諭等の意見を聴取しながら検討し、最終本を作成していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、教材本「(仮称)健康生活ナビ」を作成することであるが、2年目の23年度に試作本を作成することができたこと、小学校低学年から家庭生活学習を取り入れている台湾の新しい課程綱要の内容を分析し、論文化することができた(日本家庭科教育学会誌53巻3号)ため。また、本研究に関連する講演を4件実施したことなどによる→(1)子どもの生活実態にみる家庭生活・家庭教育の課題(講座講師、公民館職員対象、平成23年9/21)、(2)子どもの豊かな成長のために(幼児の保護者対象、平成23年11/21)、(3)子どもたちの生きる力の育成に向けて-家庭・学校・地域の課題-(教育委員会、小・中保護者対象、平成23年11/26)、(4)子どもにとっての家族・家庭生活(一般対象、平成24年3/18)。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、昨年作成した低学年向け教材試作本「『けんこう』なせいかつ」の内容について、養護教員等とともに見直しを行い、最終版を作成していきたい。そのために、幼児教育の実態も含めて検討するが、健康教育を重視している上海市の幼児教育における扱い(昨年収集した上海市の「未就学教育教師用参考書」の生活活動内容等)を分析したり、幼稚園及び小学校の関連活動や学習状況等も調査した上で、検討作成する。
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Research Products
(4 results)