2010 Fiscal Year Annual Research Report
小学校高学年外国語活動における「言語文化理解教育」を促進する教材開発
Project/Area Number |
22531034
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Research Institution | Tokoha Gakuen University |
Principal Investigator |
清 ルミ 常葉学園大学, 外国語学部, 教授 (60308682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横溝 紳一郎 佐賀大学, 留学生センター, 教授 (60220563)
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Keywords | 教科外教育 / 言語文化教育 / 異文化コミュニケーション能力 / 小学校高学年 / 外国語教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
本年度の「研究の目的」は、主として言語文化教育と異文化コミュニケーション能力育成の観点から、「英語ノート」を内容分析すること、台湾における英語教育の授業観察と聞き取り調査、及び韓国・台湾における情報収集であった。 本年度、実施したことは、具体的に次の四点である。(1)まず、「英語ノート」の内容を教育意図から分析した。その分析に基づき、言語文化上の気づきを促すという観点から「英語ノート」に不足しているポイントを整理した。(2)国内における「英語ノート」を使用した英語教育実践の活動状況を、観察とインタビューにより把握した。(3)韓国に出張し、調査協力者から、韓国における小学校英語教育の現状について貴重な情報を収集した。また、参考文献としての論文、小学校英語教育の教材などを入手した。(4)台湾に出張し、調査協力者から貴重な情報を収集した。また、台北市で使用されている英語教科書と副教材を入手した。高雄市において、授業観察を実施した。 上記のような研究実施を通して、次年度以降の研究計画に、次のような修正の必要性が明確になった。本研究の申請時、先行研究により、韓国、台湾における言語文化面の教育効果が認められていたため、韓国、台湾での現地調査の方向性を言語文化教育的側面に絞った。しかしながら、実際に現地で得た情報、授業観察、英語教育者の談話などから、現在の韓国、台湾の小学校英語教育においては、言語運用能力の向上が教育の主目的となっていることが明らかになった。したがって、本研究の最終目的である言語文化教育の教材開発に参考となり得るようなヒントが期待したほどは得られない可能性が色濃くなった。そこで、次年度に計画していた現地の英語教育者に対するインタビュー調査は見送り、韓国と台湾で使用されている教材の内容分析と、英語教育者の実践報告ならびに論文などの文献購読を次年度の研究実施の中心に据えるべく、計画を変更した。
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Research Products
(1 results)