2012 Fiscal Year Annual Research Report
論述文における適切な単語使用のための教材開発と指導法の研究
Project/Area Number |
22531046
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
井上 次夫 小山工業高等専門学校, 一般科, 教授 (30342463)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 話しことば / 書きことば / 単語の文体 / 論述文 / 位相 / 教材開発 / 指導法 |
Research Abstract |
本研究は、高校生、高専生、大学生、外国人留学生が論文・レポートなどの論述文において無自覚に話しことばなどを始めとする不適切な単語を使用している実態を明らかにし、その解決を図るために単語の文体に焦点を当てた指導教材を開発するとともに、その指導法について研究することを目的とした。 平成24年度は、前年度までに収集した論述文その他の資料整理を行い、そこから収集した不適切な単語とそれに意味・用法が近似した単語群を集めた単語リストを作成した。同時に、宮島達夫『類義語辞典』から2355語の単語を抜き出しその文体についての調査を完了した。それらを基に開発・作成した108組の単語文体リストを含む指導教材『アカデミックジャパニーズ表現の演習』(A4版42ページ)を報告者が指導している高専3年生、大学生を対象に授業の中で実際に使用した。また、研究協力者が所属する奈良県の高校に出向き、高校2年生2クラスの生徒にも公開授業を行うなどした。その結果、高校生・高専生においては単語の使用の際には語彙的意味にのみ意識を向けていたことが自覚され、今後、話しことば、書きことばという単語の様式的位相にも意識を向ける必要性の認識を持ったことが確認できた。また、高専専攻科生、大学生においてはそれまで自分が作成した論述文での使用単語についての自省が見られた。一方で、指導教材の内容構成、例題の数、問題の種類などに改善点が指摘された。特に、自学自習できるように解答例を付した点は効果的であったが、解答例を複数提示することが要望された点については改善を図る必要がある。また、指導法については単元学習ではなく、取り立て指導を行った後の自学自習教材としての位置づけが可能であるという点が明らかとなり、指導法開発に有益であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)