2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
宮崎 直哉 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (50315826)
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Keywords | 非可換幾何 / 量子化 / ディラック作用素 / ポアソン構造 / エータ関数 / 圏 |
Research Abstract |
本年度は昨年までの研究に引き続き ・空間(微分可能多様体や代数多様体)のシンプレクティックまたはポアソン構造方向への変形量子化について考察 ・3次元冪零多様体のディラック作用素の固有値に同伴するエータ関数の特殊値と指数定理に関する考察をおこなった。 前者については通常変形量子化は大きく分けてプランク定数を形式的パラメーターとみなす立場と数とみなす立場があるが、本研究においては前者の立場から、おもに代数多様体の具体的例について、正則ポアソン構造方向への変形量子化について考察を行った。昨年度の段階でツイスターにあらわれる低次元射影空間の形式的変形量子化およびそこにおけるスター積に関する指数関数の計算などはおおむね終わり、その結果は共著「T.Taniguchi and N.Miyazaki,On non(anti)commutative super twistor spaces,International Journal of Geometric Method in Modern Physics Vol.7,No.4(2010)655-668.」ならびに単著「N.Miyazaki,Remarks on deformation quantization,Kyoto University RIMS Kokyuroku 1692,Geometric Mechanics,(2010),1-16」に記載されているとおりである。それらを受けて本年度はより高次元の射影空間や重みつきの射影空間(所謂、射影トーリック代数多様体の例)などについて形式的変形量子化およびそこにおけるスター積に関する指数関数の計算を行っている。現在までに得られた結果をpreprint「On holomorphic Poisson structures and quantization of weighted projective spaces(仮題)」として纏めているところでもある。 また後者については、共同研究であり、これまでのところ3次元ハイゼンベルグ多様体について、概ね計算を終えて現在preprintに纏めている最中である。これらの計算をより一般の場合に進めていくことを今後の課題としたい。
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Research Products
(2 results)