2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
江尻 典雄 名城大学, 理工学部, 教授 (80145656)
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Keywords | 複素ラグランジュ錐 / 生成関数 / 極小曲面 / 平坦トーラス / Jacobi operator / モース指数 / P曲面 / CMC安定 |
Research Abstract |
1. 2n次元複素ユークリッド空間の複素ラグランジュ錐の生成関数を明らかにした。それによりn次元平坦トーラスの種数gのコンパクト極小曲面の変形空間からの周期写像は生成関数から構成でき、その変形空間の良い点の集合にはpseudo special Kaehler構造が導かれることがわかった。この結果を用いて解析的に定義される極小曲面のJacobi operatorの指数(モース指数)が複素幾何学におけるリーマン面の第1種、第2種のアーベル微分の周期から計算するアルゴリズムを得た。 2. このアルゴリズムが実際に機能するかどうかを佐賀大学の庄田敏宏准教授と共同で行うため3次元平坦トーラスの種数3のP曲面、D曲面、Gyroid、CLP曲面、H曲面、TT曲面および種数4のIW-P曲面について研究し2010年8月の幾何学シンポジウム、2011年1月RIMS研究集会、2011年3月名城大学研究集会において研究連絡を行った。これらの研究連絡により3次元平坦トーラスの種数3の極小曲面で指数1を持つものを決定するアルゴリズムとして大変有効であることが理解できた。3次元平坦トーラスの指数1極小曲面は種数が3であるというRosの結果を合わせると今後3次元平坦トーラスの埋め込まれた極小曲面でCMC安定な曲面(Rossの結果よりP、D曲面、GyroidはCMC安定)を分類するための方向が見えてきたことになる。 3. また2011年3月名城大学研究集会においてお茶の水女子大学の塚田和美教授と複素ラグランジュ錐についての2つの観点(複素部分多様体として、ラグランジュ部分多様体として)の関係についての共同研究のため研究連絡を行った
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