2010 Fiscal Year Annual Research Report
微分方程式と幾何構造の関係に関するツイスター理論による解明
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22540109
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
待田 芳徳 沼津工業高等専門学校, 教養科, 教授 (90141895)
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Keywords | ツイスター理論 / コーン場 / リー代数表現 / 重みつき微分方程式 / 旗多様体 / 非ガウス型積分 / ガウス・マニン接続 / モンジュ・アンペール方程式 |
Research Abstract |
(1)コーン場に付随した微分方程式について:接触射影構造とラグランジュ・グラスマン構造のツイスター対応における3次元の場合,ヌルコーンに関する接曲面からの特異点,3階常微分方程式の解,2階グルサー方程式および包合系の構成について調べた.特異点に関して,3次元接触射影空間と3次元ミンコウスキー空間への接曲面の対応は,カスプ型同志,モンド型と燕の尾型,折り込まれたひだ型とシュチェルバック型になり対称性が崩れていることがわかった.3階常微分方程式の解空間は,ブンシュマン不変量がOであれば,(2,1)型共形構造,即ちヌル・コーン構造が入るが,不変量のあるなしにかかわらず凸コーン構造が入ることがわかった.続いて一般次元の場合への拡張を行っている. (2)リー代数の表現に付随した微分方程式について:グラスマン多様体での部分多様体の外在的幾何の一般論からSL(3)型随伴表現に付随した3次元接触幾何と重みつき2階線形微分方程式系の例や不変量の具体的計算を行った.非線形の場合にも着手し,内在的幾何との関連,線形との関係を不変量の立場から調べた. (3)ラグランジュ対をもつモンジュ・アンペール方程式について:双可積分,ヘッセ型,オイラー・ラグランジュ型,平坦型の分類の不変量での特徴づけについて,カルタンの方法は複雑だったので方針を変更してリー代数のコホモロジーによる計算をはじめた.大まかな計算はできたが細部をつめていく課題が残った. (4)非ガウス型積分について:当初の目論見であった超行列空間上で超行列式の理論を絡めた研究をやめて,青本理論に沿ったツイスト・サイクルとツイスト・コホモロジー理論の枠組みで2変数の3次式,4次式,3変数の3次式の場合に計算をしてガウス・マニン接続を構成した.
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