2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22540112
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
安田 正實 千葉大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00041244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 義夫 高知大学, 自然科学系, 教授 (20136360)
藤田 敏冶 九州工業大学, 工学研究科, 准教授 (60295003)
堀口 正之 神奈川大学, 工学部, 准教授 (90366401)
来島 愛子 上智大学, 経済学部, 助教 (30408728)
中井 達 千葉大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20145808)
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Keywords | マルコフ決定過程 / 動的計画法 / 数理ファイナンス / リスク管理測度 / 一般効用利得関数 |
Research Abstract |
マルコフ決定過程の応用として、リスク管理問題を考察してきた。特に今日では数理ファイナンスとの関連でさまざまな解析手法が議論されている。われわれのグループでは、不確実性をともなう場合、推移確率が未知と捉え、構造式のモデル化により展開した。またこの値をベイズ手法の改訂などを取り入れた試みも行なっている。さらにより広く分析するため、利得関数を一般化し、リスク理論ではよく知られているCVAR測度を導入し、とつ解析の立場での議論展開も考えている。2008年Andre Philipp Mundtの論文を参考にDynamic Risk measureを発表する予定もある。既発表の成果すなわち、マルコフ決定過程の利得関数として、目標関数が2つの閾値となる場合をより発展させ、現実のモデルも踏まえた定式化を今後考察したいと考えている。 関連分野では、選考基準として確率的な順序関係をとりいれた統計的多段決定問題の最適政策の単調性についても議論した。一方、最良選択問題として、基盤となるモデル式はマルコフ決定過程で定式化され、オッズ定理との関係も明確にすることができた。選択可能な対象数あるいは選択可能な回数が確率変数であるとき、計画期間がランダムな場合、興味ある結果が得られた。付け加えて、再帰関係式として有名なフィボナッチ数列の拡張版の議論展開も興味の持てる内容に盛り上がりをみせている。古典的なドモアブル、ラプラス、シンプソンの論文に関連事項が発見され、今後積極的に取り組んでみたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分担者を中心とした研究部会での相互の意見交換、研究討議において、成果の進捗状況から判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
いくつかの成果は国際会議での発表を予定する。また研究分担者間での討議もより頻繁に開催し、さらに部外者との交流も活発におこない、閉鎖的となることなく、意見の交流、研究の意義を含んだ内容となるよう努力をしていきたい。
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