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2012 Fiscal Year Annual Research Report

トポロジーにおける連続関数の拡張問題への集合論の応用の研究

Research Project

Project/Area Number 22540123
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

大田 春外  静岡大学, 教育学部, 教授 (40126769)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2014-03-31
Keywords位相空間 / 連続関数 / 拡張問題 / 集合論 / Dowker 空間 / 初等的部分モデル / 正規空間
Research Abstract

前年度に引き続いて,集合論的トポロジーにおける連続関数の拡張問題に関して,局所有限1の分解の拡張可能性に関する Przymusinski の問題の解決を目標として,Z. Balogh による Dowker 空間の解析を進めた。Z. Balogh の Dowker 空間は,1996年に構成された最初の空間と,1998以降の一連の自然な Dowker 空間と呼ばれる空間族に大別される。Z. Balogh 自身は後者の空間族を使って,森田予想他の集合論的トポロジーの多くの古典的問題を解決したが,2003年の急逝以後,昨年度の本研究代表者と連携協力者,依岡輝幸氏との共同論文以外,関連する研究成果はまったく発表されていない。前年度の研究では,自然な Dowker 空間を elementary submodel を経由することなく再構成することに成功したが,本年度は,研究途中で発見された M. E. Rudin の遺稿の中のアイデアを参考にすることにより,最初の Dowker 空間に対して,elementary submodel を経由しない証明与えて,Balogh の構成 におけるデルタシステム補題の働きを明確にした。本研究は「Balogh の補題」のタイトルですでにweb 上で発表している。
M. Husek の問題「すべてのコンパクト集合の濃度が非可測である実コンパクト k 空間の濃度は非可測か」について研究した。本研究代表者と早稲田大の江田勝哉氏との共同研究により.本問題の否定解は,問題「双対群が反射的である可測濃度のアーベル群が存在するか」に対して肯定解を与えることが知られている。M. Husek 自身は k 空間を局所コンパクトに変えた場合は肯定解が得られることを証明した。本研究では,E. Michael による双 k 空間に対しても肯定的であることを証明した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

前年度の研究と合わせて,Z. Balogh の Dowker 空間のすべてに対して,elementary submodel を経由しない証明を与えることができた。これにより集合論的トポロジーにおける拡張問題解決の鍵である Balogh の空間族の構成の全容が目に見える形で明らかになった。また,研究の副産物として,M. Husek の古典的問題に対して部分解を与えることができた。本問題はその重要度にもかかわらず40年以上凍結されていた。本研究が今後の研究進展の端緒となることを期待している。以上を総合的に考慮して,おおむね順調に進展していると評価した。

Strategy for Future Research Activity

集合論的トポロジーにおける拡張問題の解決にむけて,Z. Balogh の Dowker 空間を応用する.前年度までの研究により,Z. Balogh の空間族の構成は少なくとも elementary submodel を経由しないという意味で全容が明らかになった。これらの結果に基づいて,具体的には以下の2つの問題の解決を目標として研究を進める.
1.任意の閉集合上の任意の局所有限1の分解が全体空間に拡張可能であるような Dowker 空間は存在するか。
2.継承的族正規空間の任意の閉集合上の局所有限1の分解は全体空間に拡張可能か。
また,関連して,距離空間への連続単射を持つような Dowker 空間の存在に関する問題,および前年度に続いて,任意のコンパクト集合の濃度が非可測であるような実コンパクト空間の濃度に関する問題についても研究を進めたい.以上の研究推進のために,集合論の研究者との連携を深める予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 Other

All Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Book] はじめての集合と位相2012

    • Author(s)
      大田春外
    • Total Pages
      261
    • Publisher
      日本評論社
  • [Remarks] 静岡大学教育学部数学第2研究室

    • URL

      http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~echohta/jpage01.html

URL: 

Published: 2014-07-24  

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