2013 Fiscal Year Annual Research Report
多孔性媒質中の流体現象をモデル化した保存則系の数学解析
Project/Area Number |
22540238
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
浅倉 史興 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20140238)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 双曲型保存則系 / 非線形解析 / 流体力学 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通りである。 1.Polytropic 気体運動方程式の大域解の存在について、2つの論文が出版された。 2.多孔質カランを用いたクロマトグラフィーの方程式の緩和モデルについて、時間大域的な解の存在を証明した (非線形解析セミナー@大岡山、11月29日で講演発表)、ただし、多数の先行研究があると思われる。 3. 多孔性媒質中に存在する希少金属を酸性液体を注入して採取する方法がある。このとき、金属が溶解した液体の伝搬をあらわす数学モデルが知られている(Y. Hekim-H.S. Fogler, AlChE Journal, 26, 3, 1980)。このモデルの進行波解について線形安定性解析を行い、線形不安定であること証明した(非線形解析セミナー@大岡山、11月29日で講演発表)。 4.プラズマ生成にかんする福田ー岡坂ー藤本モデル(核融合研究、第19巻、3号、1967)の数学解析をおこなった。特性速度と特性ベクトル場を計算し、正準的なエントロピー関数を構成した。この研究は、Ferrara大学A. Corli 氏との共同研究で、2014年度も継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
石油の2次回収についての、Stone-Marchsin モデルについて解析が進んでいない。退化した拡散行列をもつ放物系の解析が困難であり、今年度は、毛細管現象を加味した2相Backley-Leverett モデルについて解析を始めたが、状態区間端での退化が強く、解析が思うようにできないでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
1.毛細管現象を加味した2相Backley-Leverett モデルについて:最近、大阪大学の吉田夏海氏が、拡散係数が状態区間端で0になるモデルについて、進行波の安定性を証明された。この、吉田氏の解析方法が応用できないかを検討する。 2。福田ー岡坂ー藤本モデルについて:モデルの解析を進める。とくに、膨張波を解析し真性非線形性が崩れる領域を研究することと、衝撃波の許容性を解析する。これは、Ferrara大学A. Corli 氏との共同研究となる。
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Research Products
(3 results)