2014 Fiscal Year Annual Research Report
水中のアニオンを高選択に認識する超分子センサーの開発
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22550119
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
宮地 秀和 岐阜大学, 工学部, 准教授 (40531158)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 超分子化学 / アニオン認識 / カリックスピロール / センサー |
Outline of Annual Research Achievements |
ジピリジルカリックス[4]ピロールの2つの構造異性体(シス体、トランス体)をカラムクロマトグラフィーで分離することに成功し、Rf 0.33とRf 0.23の成分を得た。この2つの成分は1H NMRにおいて同様のスペクトルを与えるため、シス体、トランス体の判別が困難であった。そこで、それぞれの成分で結晶を作成し、X線構造解析を行った。まず、Rf 0.33の成分をクロロホルム、酢酸エチルを用いた混合溶媒に溶かし、蒸発法で結晶を得、X線構造解析を行ったところ、水を介した水素結合で組織化し、パッキングしている結晶構造をとっていることがわかった。1,2-オルタネイト型の二つのピロールのNHと水分子の酸素原子の間で水素結合し、ピリジンの窒素原子と水分子の水素原子の間で水素結合をした超分子ポリマー構造が得られた。一方、Rf 0.23の成分を用いて結晶を作成し、X線構造解析を行ったところ、同様に水を介した水素結合で組織化した二量体を形成していることが明らかとなった。またシス体にPd試薬を反応させ合成した籠状分子をジクロロメタンに溶解させ、ESI-Massスペクトルを測定したところ、m/z=2656の親ピークが得られた。 ジクロロメタン中に溶解させた籠状分子はESI+において、4つのCF3SO3-と対イオンを生成し、籠状分子の内部に分子を取り込む空間を持っている為、トリエチルホスフィンとトリフルオロ硫酸を包摂して2656の親ピークとして現れたと考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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