2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560065
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永田 雅人 京都大学, 工学研究科, 教授 (80303858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 尚史 京都大学, 工学研究科, 助教 (10447906)
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Keywords | 乱流遷移 / コヒーレント構造 / 非線形安定性解 / 分岐解析 / 流れの動力学 / ホモトピー手法 / 円管ポアズイユ流 / SSP法 |
Research Abstract |
平成22年度科学研究費交付申請書に記載されている「研究の目的」は、具体的には「層流が線形的に安定である系での、乱流遷移の普遍的な構造を解明すること」であった。この目的に沿って行った「研究実施計画」(1)での2重円筒の引き抜き流における「厳密」解についての論文(Deguchi & Nagata)はJournal of Fluid Mechanicsに掲載予定となっている。また、2重円筒の引き抜き流における場合のひとつの極限である円管ポアズイユ流にホモトピー手法を用いて接続する計画については、円管ポアズイユ流の軸対称および非軸対称擾乱による擾乱方程式の導出と、ゼルニケ円多項式(片側ヤコビ多項式)を用いた展開による「厳密」解の求積が成功裏に終わり、下記記載の複数の学会で発表を行った。「研究実施計画」(2)に関しては、内部加熱を伴う正方形ダクト流の「厳密」解にホモトピー手法を用いて等温の正方形ダクト流に接続することに成功した論文(Okino, Nagata, Wedin & Bottaro)が掲載(Journal of Fluid Mechanics, Vol.657, 2010)され、さらに新たな種々の「厳密解」をSSP(Self-Sustaining Process)法を使って見つけ出し(論文投稿中)、下記記載の複数の学会で発表を行った。また、正方形ダクト流に用いた手法を円管ポアズイユ流に応用し、円管内に熱源を一様分布させることによって内部加熱された円管ポアズイユ流の線形・非線形安定性解析を行い、得られた非線形解にホモトピー手法を用いて等温の円管ポアズイユ流に接続することにも成功している。
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Research Products
(13 results)