2012 Fiscal Year Annual Research Report
せん断型微小疲労き裂進展抵抗に基づく軸受材料評価と強度設計法の提案
Project/Area Number |
22560092
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
遠藤 正浩 福岡大学, 工学部, 教授 (30168835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳瀬 圭児 福岡大学, 工学部, 准教授 (20580187)
松永 久生 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80346816)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 転がり疲労 / はく離損傷 / せん断型疲労き裂 / 疲労強度設計法 |
Research Abstract |
転がり疲労強度設計を根本から見直すことを目的に,「はく離損傷問題=微小疲労き裂進展問題」という基本に立ち返り,代表寸法0.01~1mmの微小な寸法のせん断型疲労き裂の進展特性を解明する研究を行った.平成24年度の研究内容,意義,重要性を次にまとめる.(1)日本製と欧州製の軸受でそれぞれ一般に用いられているマルテンサイト組織およびベイナイト組織を有する軸受鋼SUJ2について,せん断型き裂の進展挙動の連続観察と進展下限界値の測定を平成23年度に引続き行った.この結果は、材料の優劣を評価するための有用な基礎資料となる.(2)せん断型疲労き裂を実験室内で試験片表面に発生させてその進展挙動を観察することが現象を解明するために有効である.これを実現する専用の試験機の試作と改良を続けてきて,今年度市販型の試験機を完成させた.この試験機が普及すれば,この分野の研究が促進されると期待され,重要な成果である.さらに材料内のき裂の挙動も議論する研究を行うため真空チャンバーをこの試験装置に取りつけた.試験機から試験片への荷重の伝達効率が低下する問題を残しているものの疲労試験が可能であることを確認した.(3)大型軸受の軌道輪の表面直下の内部組織と本試験で得られたせん断型疲労き裂の内部の形態や周辺組織を観察して,力学的観点からせん断き裂の役割について検討を行い,両者は近似な現象であることを明らかにした.本研究の妥当性を支持する結果として重要である.(4)軸受のはく離破壊の起点には介在物が重要な役割を果たしている.欠陥を有する金属の疲労強度に及ぼす応力集中や平均応力の影響について,微小欠陥,き裂,切欠きから発生した疲労き裂の進展と停留の挙動に注目して解析と実験によって検討を行い,簡便に疲労強度を評価する方法を提案した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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