2012 Fiscal Year Annual Research Report
ペルチェモジュールによりモータ冷却する精密位置決め装置の熱変形ドリフト低減
Project/Area Number |
22560123
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
大塚 二郎 静岡理工科大学, 総合技術研究所, 客員教授 (30016787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越水 重臣 産業技術大学院大学, 創造技術専攻, 准教授 (20267868)
十朱 寧 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (60288404)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 精密位置決め装置 / 熱変形 / ペルチェ冷却 / ボールねじ |
Research Abstract |
モータとボールねじからなる精密位置決め装置に存在する数箇所の熱源(主に,ボールねじ部と軸受部)により,位置決め装置のステージの熱変形ドリフト(熱に起因する位置決め誤差)が生じる.そこで本研究では,精密位置決め装置の軸受ハウジング側面2箇所とステージ上面の計3箇所にペルチェモジュール(以下,ペルチェと呼ぶ)を取り付け,ペルチェにかかる電圧を制御しながら冷却を行い,熱変形ドリフトを低減することを研究の目的とした.実験装置に用いた位置決め装置はTHK株式会社製KR45であり,ステージのストローク300mm,Vmax=300mm/s,モータの定格出力200Wである.モータ軸と2枚板式カップリングで繋がれているボールねじは,外径15mm,リード10mm,SCM445,高周波焼入れ後に研削仕上げしてある.ボールねじの軸端の変位量を非接触変位センサで測定すると,ねじ軸の熱膨張量を測定でき,これをペルチェで補償できるようにした.ペルチェ冷却の効果を高めるため,ボールねじのスラスト荷重を受けるアンギュラコンタクト玉軸受の支持台とモータ軸を繋ぐハウジング部分は熱伝導率の高い無酸素銅製とした.ボールねじナットを含むステージはSCM420製であり,4条のLMガイドによって支持されている.この実験装置を用いて,ステージの往復運動をさせながら,ハウジング部に対しては温度フィードバッグ制御を,ステージに対しては軸の熱膨張量をフィードバッグ制御することにより,速度250mm/s ,加速度1Gまでの条件下で,軸の熱膨張量を2μm程度まで低減することに成功した.また,ハウジング温度については,温度フィードバッグを行うことにより20.5℃±0.5℃以内に安定させることができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)