2012 Fiscal Year Annual Research Report
液体メニスカス架橋の破断による潤滑剤ピックアップ特性の解明
Project/Area Number |
22560143
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松岡 広成 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10314569)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 茂壽 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40273883)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 情報精密機器 / ナノテクノロジー / 磁気ディスク装置 / 表面間相互作用 / メニスカス |
Research Abstract |
近年、コンピュータ用磁気ディスク装置のヘッド・媒体インターフェース(HDI)において、液体潤滑剤のピックアップ現象が問題となってきている。特に、液体メニスカス架橋の破断による潤滑剤のピックアップ現象の特性を理論的・実験的に解明し、将来の高記録密度化に寄与することが本研究の全体構想である。具体的には、面外・面内方向の液体メニスカス架橋の破断特性および破断後のピックアップ特性を、応募者らが開発した測定装置への機能追加・改良,および原子間力顕微鏡(AFM)の使用によって実験的・理論的に明らかにするとともに、その応用として磁気ディスク装置を対象とし、潤滑剤ピックアップによるヘッドの浮上特性変化に関する基本的知識の蓄積と設計指針を得ることを目的とする。平成24年度の研究実績は、以下の通りである。 1.液体メニスカス架橋破断時の接触角,架橋破断後の液体ピックアップ量の測定を詳細に行った。液体の種類,接触角,架橋の伸長速度を変化させてそれらのデータを蓄積した。 2.昨年度構築した理論を用いて、液体メニスカス架橋の破断特性・液体ピックアップ特性の理論予測を行うと共に、実験データとの比較を行い、理論の妥当性を検証した。その結果、本研究で提案した理論は、妥当であることが確認できた。また、原子間力顕微鏡(AFM)による実験も行い、理論の妥当性と分子効果の発現に関する研究に着手した。 3.メニスカス架橋形状を厳密に数値計算し、高速度カメラで撮影した架橋破断直前の形状と比較した。その結果、円による近似よりも良い一致が見られた。 4.ピン・オン・ディスク型しゅう動試験装置を用い、面内方向にせん断を加えた場合の液体メニスカス架橋の臨界せん断速度を測定した。その結果、理論とほぼ一致することが分かった。 5.潤滑剤ピックアップを考慮した磁気ヘッドの浮上特性解析のための基礎的な数値計算ソフトウェア開発に着手した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|