2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560163
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内山 知実 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (90193911)
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Keywords | 気液二相流 / 渦輪 / 気泡プルーム / 可視化 / 数値解析 |
Research Abstract |
1. 実験装置を設計し,その製作に着手した.タンクは透明アクリル板で製作するが,その強度計算を実施して装置の設計を進めた.製作は,樹脂加工業者に委託した. 2. 装置の製作に要する時間を利用して,既存の装置を利用した類似の実験を実施した.水を貯えたタンクの底面にシリンダ(内径48.5mm)を埋め込み,その先端外周に陰極線を巻き,電気分解により水素気泡(直径0.2mm)を連続的に発生させた.気泡が浮力で上昇し,プルームを形成した.つぎに,シリンダ内でピストンを上方に移動させ,気泡プルーム内部に渦輪を射出したときの気泡分布をレーザライトシートを用いて可視化した.その結果,気泡が渦輪に巻込まれ,渦輪とともに上昇する様子を可視化できた.また,渦輪断面内の気泡の体積率も測定し,渦輪変位との関係を調べた.その結果,渦輪の射出直後には,体積率は渦輪変位の上昇とともに増す.気泡がせん断層に巻込まれるからである.しかし,一定の変位に達したのちは低下する.せん断層の強度が減じ,気泡が渦輪背後に取り残されるからである. 3. 数値シミュレーションに関する研究も実施した.研究代表者が独自に開発した気泡流に対するシミュレーション方法を用いて,気泡群に向けて渦輪を射出した場合の気泡と渦輪の挙動を数値解析した.その結果,渦輪が気泡群中を移動する際に渦輪内部に気泡を巻込み,巻込んだ気泡とともに水中を直線的に移流する現象を解析した.
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